2006年12月の記事です。
書いた人: Endow(2006/12/20 19:41:21)
書いた人: Endow(2006/12/14 00:40:13)
どうもお久しぶり、すっかり影の薄い主任です。現在私たちは本番機の製作に取り掛かっています。
現在の作業状況は以下のとおり。
<フレーム>
CRFPパイプを製作中。現在完成しているのは前田、後藤(12/14.0025現在焼成中)で、あと残るパイプは「下田(パイロットの尻が乗る桁)」「補助桁(“下々”“背もたれ”2本一まとめの予定)」「レナ(パイロットがつかむバー)」の合計3本。ああ、「L字(車輪支持具)」周りを改善しろってフェアリング班からリクエストがあったな・・・
<駆動系(シャフト)>
現在鋭意設計中、もうすぐ完成の予定。また、シャフトのスペックも決定した。
<CPP(可変ピッチ設計)>
構造改善中。右手でCADをいじりながら左手で金属加工し、また桁巻用のテンションテープ・ハンドル・改を右足で製作し、左足で単位も漏れなく取得。その姿、まさに鬼神の如く。(文章はイメージです)
下田を巻いている最中にスパイラル(±45°)を失敗してしまった。「認識が甘い本部の・・・ぢゃなくて『私』の失態だ」。
桁巻きにおけるスパイラルは、その名のとおりカーボン繊維が斜め45°方向に入っていて、桁のねじり剛性のほとんど(繊維の配合割合にもよるが、以前の実験データから見るとMeisterコクピット班製の桁の場合、平均して90%程度)を受け持っており、また0°(長手)方向の繊維に対して90°程ではないにしても若干の拘束力があります。
そういった点で、90°が最内層の一つしかない(他のコクピ桁は最内層と、中層ないしは最外層の2つがある)この下田は、スパイラルを失敗すると、試験飛行のランディングの際にパイロットを(○メガ11ではないが)「イジェークト!」しかねません。下向きに。パイロットがこの上に座っているわけですから。
(以下「ぼやき」、やや専門用語あり)
それにしてもPPの調子がよくない。フィルムが(何もせずとも)ぺりぺりと剥がれてしまうし、粘着力などほぼ皆無で非常に巻きにくい。これでスパイラルを巻くのは厳しい。確かに去年のPPとは物が違うが、スペックを見る以上は質感にそれ程違いはなさそうだ(樹脂の含有率の差は1%しかない)。どうしたものか。