2008年01月の記事です。

2008年01月08日 第1回V字積層?(エポ硬化実験)

書いた人: てつや(2008/01/08 09:52:30)

1/5(土)の午前1時より第1回目のV字積層を行う予定でした。

長いので疲れてる方はここらへんで切り上げましょう。

--- ここらへん ---ふくだ先輩すみません。使わせていただきました

前回のV字積層練習での失敗を活かし、今回は4日の朝からエポの硬化実験をして、エポキシ樹脂の主剤と硬化剤の適切な適切な配合比を見てから実際の作業に取りかかりました。
しかしエポの主剤のエピコートが結晶化しており、どう頑張っても硬化剤と攪拌できそうになかったので(おろおろしながら)コクピやFRPの2年生や先輩方に聞いてみました。

そして
「あー。寒くなると結晶化するんだよね。でも、あたためて溶かせば使えるよ」
との回答を得たので、電装班は「じゃあ、溶かそう」と意見をまとめたのですが、

<どうやって溶かそう?>

エピコートが保存されている容器は金属製の、ドラム缶を小型にしたようなもので、結構な体積があります。この中身を一気に溶かすには

・容器ごと日光に当てる
・大規模な五右衛門風呂に沈める
・たき火に突っ込む。そして一緒に焼き芋をつくる
一部コクピ班(主任とパイロット)の案が混ざっております
といった選択肢がありました。この中で一番穏やかな案を試してみましたが、さすがは冬といったところでしょうか、さっぱり溶けませんでした。

結局は固まったままのエピコートを取り出し、ヒーターで少しずつ温めて使いました。

溶かしたエピコートと硬化剤を、配合比100:11, 100:13, 100:15, 100:17, 100:19で混ぜ、硬化実験をしました。容器にはプラスチックのカップを使用しました。
すべて25gずつで、3分攪拌して大倉庫に放置しました。
3〜4時間経ったころ、用意した5つのエポすべてで一部または全部白濁して固まりました。
冬場の配合比は100:15が基本と言われていたので、100:11が硬化するのはおかしいはずです。ここで、配合比100:11, 100:15, 100:19のものを再加熱することにしました。
再加熱すると、3つ全てが溶けて液体になったあと、100:15, 100:19のものは容器が変形するほどの熱を出して約15分で硬化しました。100:11のものは硬化しませんでした。
硬化したものの色を見ると、硬化剤の量が少ない方は比較的透明に近く、多い方は琥珀色が強かったです。

[考察]
・すべての配合比で白濁して固まったことより、今の時期の気温では硬化剤の量に関わらず、エポが硬化するよりも主剤が結晶化する方が速いと考えられます。攪拌する時間が短いという指摘もありましたが、白濁して硬化たものの中にエポ特有の色(琥珀に近い色)が見られず、溶かした際に一部固体となって残るというようなこともなかったため、攪拌時間よりも硬化させる環境の影響の方が強いようです。

・この時期のエポを使う際に
 1. 攪拌しただけではなかなか硬化しない
 2. 硬化させるためには樹脂を加熱して結晶化させずに反応させることが必要
ということを頭に置いておく必要があると考えられます。

このように時間がかかり、積層の開始5日の夜31時でした。白夜って日本にもあったんですね。

長くなってしまったので積層についてはまた今度。
積層が終わった後に車班のセト君に聞いたのですが、車班は結晶化したエピコートをそのままゴリゴリと混ぜて使ったそうですね。さすがです。強すぎます。
でもたぶんそれ、固まってないと思います…。

今回いろいろと助言を下さったり、助けていただいた他班の方々、および先輩方。
特に車班とペラ班には格別のお世話をいただきました。
ヒーターとか場所とか。
本当にありがとうございました。

この記事へのコメント(5)

  • え? [プラスチックのコップにエポは入れないほうが良いんじゃなかった...]
  • 昔のOB [昔は真冬でもエピコートはちゃんと液体で,結晶化するようなこと...]
  • shogun [エポは硬化する時発熱するらしいよ、噂では。 どのくらい加熱...]
  • OB [数年前、まだ現役だった頃、今回と同じように冬にエポが白濁した...]
  • てつや [ほぼ一ヶ月放置してしまいました。 失礼な後輩で諸先輩方には...]

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