2009年09月の記事です。

2009年09月14日 終わりは始まり

書いた人: rin(2009/09/14 00:03:48)

この記事が、私からの最後の更新です。
最後の更新だというのに、なんだかいろいろ失敗しちゃってすんません。

まずはじめに、チームのみんなや大学関係者をはじめ、琵琶湖周辺の皆さま、OB,OGの皆さまなど、今回の飛行会に協力していただいたすべての方へ、本当にありがとうございました。

前回の日記ではカッコよく締めたというのに、実に1か月も間を空けてしまいましたが、代表日記にある通り、無事に終了することができました!!

離陸地点では常に2m/s近くの背風が吹いており、普段のTFだったら絶対に飛ばさないような状況でした。それだけならまだしも、滑走路は足場の悪い砂浜の上にありスターターが押しづらく、その滑走路自体も長さ36m、幅0.9mという超コンパクトサイズ。正直気が気じゃありませんでした。

「3、、2、、1、、スタート!!」

ゴロゴロゴロ・・・

(あ、こりゃやっぱ加速しきれないかもねぇ)

ゴロゴロゴロ・・・

(横にそれることとかに気を使ってるバヤイじゃないなこりゃ)

ゴロゴロゴロ・・・

(回転数100超えちゃダメとか言われたけど、ぶっちゃけ重くて回せんがな)

ゴロゴロゴロ・・・

(前輪が跳ねとる・・・アップに切るタイミングとりづれぇ)

ゴロゴロg・・・

(よし今だ・・・そぉい!!)

といったようなことを考えつつ、全力で漕ぎつつ、操縦桿に全神経を集中させつつアップに切ると、なんと!!

後輪が砂浜をかすめる絶妙のタイミングで奇跡のテイクオフを遂げることができました!!この瞬間だけは自画自賛モノ。そう簡単には終わらせねえぜ。

画像1

↓拡大

画像2

で、無事離陸はしたものの、ペダルの重いこと重いこと。すぐに右に流され始め、重くしている犯人は風であることが容易にわかりました。

フライト中の操舵としては

レフトに浅く切り続ける状態で、やっとこさ偏流飛行を維持

切り続けてると機体が左にロールしだす

操縦桿を戻す

カウンターを切るまでもなく、待ってましたとばかりに機首が右を向く

の無限ループを繰り返していました。この間、気速計は7前後と予想外にいい数字がでていましたが、この気速計は風の機首方向成分しか読み取れないことと、ボートが追いつけないほどの対地速度であることから、とんでもない横風を受け続けていることを漕ぎながら把握していました。

立て直すにも、風が強くて立て直せない。

あれよあれよというまに目安としていた沖島は視界の左に消え、いっそこのまま1回転して立て直す作戦に。このときすでに脚はほとんど残っておらず。一番軽い瞬間でさえ体感で300Wは軽く超えていたとおもいます。

あとは気合いのみという感じで、CPPを切って負荷をちょっとだけ軽くしたり、エレベータのニュートラルポジションをちょっとだけアップにしたりしていましたが、いずれもこの強風の中なので極端な戦法をとることは控えていました。

そして、、、、、着水。

離陸地点と沖島を結ぶ直線のちょうど中間あたりで、私のパイロット生活は終わりました。

この1年間、特に「鳥コン中止」告知後の半年間は、本当に辛く、孤独で、苦しいものでした。飛行会でも目標としていた飛行距離には遠く及ばず、悔しさとふがいなさが心の中に残っています。

しかし、いや、だからこそ、人力飛行機パイロットとして過ごしたこの一年間は、とても充実した誇れる一年間となりましたし、この経験が基となり、今後もさらに充実した生活を送ろうという力を私に与えてくれるものと信じています。私達の目指した「チーム記録の更新」は、後輩たちがきっと達成してくれるでしょう。

後輩たちの活躍を期待すると同時に、私達をサポートしていただいたすべての方へ、これからもMeisterを温かく見守っていただけると幸いです。

Concordia製作メンバーへ
4.5kmとはいいつつも、期待に応えるようなフライトができず本当に申し訳ない。すべては俺の体力不足です。
でも、みんなが作ってくれた機体の乗り心地は最高だったし、TFや回転試験も含め機体に乗っている間は本当に幸せでした。「中止」の告知があってからも誰一人欠けることなく終わることができて、とにかく感謝の一言です。ありがとう。そして、これからもよろしく。

最後に、
テレビ番組という形にはならなかったものの、当時高校生だった私のように、Concordiaのフライトを見て勇気づけられた人が一人でもいましたら、それに勝る喜びはありません。

人間、ちょっと協力し合って本気を出せば、空だって飛べるんです。

この記事へのコメント(1)

  • null [適当に修正しといたお ところで、そろそろ新しくしないん...]

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