さて、我々金属加工班は、桁巻きを手伝いつつ、いろいろやっています。
とりあえず、設計としては、ギアの選定に迷いました。
理想的には、ギアを特注して作ってもらいたいのですが、予算の都合上難しい。となると、例年通りギアを扱っている業者さんのカタログのラインナップから組み合わせて選ぶことになります。
例年、パイロットの入力回転数は90rpmです。そこで、プロペラの回転数ですが、我々には、135rpm 148.7rpm 150rpm 180rpm の四つの選択肢がありました。
148.7rpmという気持ち悪い数字がありますが、これは協育歯車さんが製造している23:19というギア比のものを使うとこうなります。
右往左往し、紆余曲折を経て、ペラ班との協議の結果(?)、135rpmに決まりました。これは、歴代の機体と比べてみてもかなり少ない値です。ただ、ペラ班によると、効率はいい数字らしいです。
まぁ、モジュール1.5のギアがなくなってしまったので、モジュール2のものを使う以上、回転数が少なくなったことでトルクが大きくなっても大丈夫だし、なにより、四つの選択肢の中では一番軽くなる組み合わせだったので、我々の意向が通った形にもなりました。
とりあえず、ギアだけで去年よりも300gほど軽くなり、安全率的にも充分な値が出ているので、駆動系としては、まぁ、うまく折り合いをつけられたと思います。
ペラ班の話によると、回転数の変化に敏感な機体になってしまうという欠点があるという話でした。まぁ、それについてはよくわかりません。
ここで一つ問題になったのが、長年お世話になっているKHKさんのラインナップに、ギア比が1:1.5で追加工が可能なギアがないことです。しかし、追加工不可能な完成歯車には1:1.5のものがあります。
そこで、今年は、自分たちでギアの追加工を行うことにしました。ギアはSCM415を浸炭焼入れしてあるものなので、かなり硬いです。でも、ワイヤーカットにはそんなの関係ないよね?
ということで、昨日、石川台の設計工作技術センターにいって、切ってみました。結果としては、普通に切れました。ただ、一回カットだと表面が荒いです。数回やると、表面をとても綺麗に仕上げることができました。ただ、ジグの固定が甘かったようで、軸穴との垂直が微妙で、今回の結果としては失敗かな。
まぁ、昔のやつを試し切りしてみただけなので、もう何個か試してみて調節していこうと思います。
あと、翼桁の接合部マンドレルも作りましたが、これは話すと長くなるので、また後日書きたいと思います。
では、今回はこのあたりで。失礼します。