もろいです。
11/06/30 19:00
7@駆動系


もう6月も終わりですね。

 

鳥コンまで、あとちょうど一カ月となりました。

前回の日記更新は二か月前くらいですか。

この二か月、ベッテルが強すぎたりマブスがまさかの優勝を遂げたり後藤さんがやっとバースになったり大島優子が負けたりベガルタが好調だったり倉庫にNHKが来たりといろいろありましたが、さて、なにから話しましょうか。

そうですね。まずはGSUですね。

他 の日記でもご存じのとおり、今年は天候に恵まれすぎるあまり、5回ものGSUを行うことが出来てしまいました。このGSUでのセットアップスキルの向上は目覚ましいもので、10m/sの風をものともせず翼保持が出来、さらにその状況下で解体まで出来てしまうという能力を身につけたのは記憶に新しいところで す。

そして、回転試験ですね。

6月8日に、初めてCPPを搭載して回転試験を行いました。

場所は石川台3号館のうらで行ったんですが・・・。

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みなさま周知の事実として、東京工業大学は国立自然公園の付属施設であり、キャンパス内では当然のように周辺住民の方々が散歩をしていたりします。石川台もその例にもれず、3号館の芝生ではフレッシュな少年が野球にサッカーにふけっている光景が繰り広げられています。

そんなピュアな心をもち、好奇心にあふれる少年達が我がサークルに興味を示さないはずがありません。

同時にエコノもテストランしていたのですが、その光景がこの写真です。

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非常に和やかな光景ですね。


あっ、こどもたちがなにか見つけたようですよ。

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おやおや、フレーム主任がお昼ご飯を食べています。冷やし中華のようですね。


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育ち盛りの子供たちです。当然運動しておなかがすくことでしょう。そのいたいけな視線は、確実にフレーム主任の心を動かしていきます。そしてついに・・・。

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ゆでたまごを手に入れます。冷やし中華の具材のようですね。しかし、なにせ育ち盛りの子供たちです。まだまだ食欲旺盛です。

お昼時ですから、やはり気温も上昇してきます。そんなさなか、あろうことかフレーム主任さんはアイスを食べ始めます。そんな光景をみて子供たちが黙っているはずはありません。


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アイスを手に入れます。フレーム主任さんは太っ腹なので、みんなに買ってきてあげます。

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つかの間の癒しをありがとうございました。ほんとうに班員みんなで癒されました。
是非、今年の鳥人間コンテストをご覧ください。
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さて、肝心の回転試験ですが、CPPのテストが主な内容でした。動作チェックの段階で不具合が生じ、結局その日は断念しました。日を改めて行った試験では、回路がショートしながらも無事に動作し、パイロットの感触も上々でした。

そして、TFです。
4thTFでは13回目の飛行後に異音が生じ、撤収の直接の要因を作ってしまいました。
異音の原因は、バックラッシを調節するためのスペーサーの不具合でした。
その所為で、歯車が軸に対して垂直を保てないという事態になったということです。
よくわからないと思うので、詳しくは直接聞いて頂けるとありがたいです。

それと同時並行して、駆動系は本番用のギアボックスを作ります。
下ギアボはTF用と余り変わりませんが、上ギアボはいろいろと凝った加工をしてみました。
なかなか面倒だったんですけど。

で、下の写真がその本番上下ギアボです。
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下ギアボックス

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R0014337.jpg
上ギアボックス


いろいろと突っ込みどころ満載ですが、いまのところ問題ないようです。
ちなみに、駆動系の総重量(クランク・上下ギアボ・シャフト・ハウジング)は2.7kgほどです。


そして、5thTFですよ、問題は。

いや、最初はよかったんですよ。代表の日記にもあるように、桶川飛行場をきれいに飛びきりました。
もう、感動ですよ。

で、飛びきった後、本番を想定したスターター練習であの悲劇が起こりました。
本番を想定ということで、リンタさんも気合を入れて回転数をグングン上げます。
そのとき、「ばきっっっ」と、フェアリングから音がします。

そして、真っ二つになったアレを目の当たりにします。

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うわぁぁ、フェアリングが真っ二つに・・・。

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/ || ̄ ̄|| ∧_∧
|.....||__|| (     )  どうしてこうなった・・・
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
|    | ( ./     /
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/ || ̄ ̄|| ∧_∧
|.....||__|| ( ^ω^ )  どうしてこうなった!?
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
|    | ( ./     /

 ___ ♪ ∧__,∧.∩
/ || ̄ ̄|| r( ^ω^ )ノ  どうしてこうなった!
|.....||__|| └‐、   レ´`ヽ   どうしてこうなった!
| ̄ ̄\三  / ̄ ̄ ̄/ノ´` ♪
|    | ( ./     /

 ___        ♪  ∩∧__,∧
/ || ̄ ̄||         _ ヽ( ^ω^ )7  どうしてこうなった!
|.....||__||         /`ヽJ   ,‐┘   どうしてこうなった! 
| ̄ ̄\三  / ̄ ̄ ̄/  ´`ヽ、_  ノ    
|    | ( ./     /      `) ) ♪


すいません。ちょっとしたジョークです。

「ばきっ」となった瞬間、異変を感じたパイロットが漕ぐのをやめましたが、それにもかかわらず自らの慣性によって回り続けるプロペラ・・・。

一瞬の間をおいて響く誰かの声。

「ドライブシャフトが折れたっ!!!!」

いやいやいや、ちょっとまて。シャフトが折れるわけないだろ。落ち着け。

急いでコックピット内を見ると、シャフトではなく、まさかのユニバーサルジョイントが真っ二つという事態。


R0014306.jpg

ユニバーサルジョイントって、これ焼き入れ済みのSCM415で出来てるんですけど?

まぁ、じつはこれ一昨年からの使いまわしのものなのですが(高いんですよ・・・)、まさか割れるとは思わなかった・・・。
結局、疲労がたまったんだろうという結論になり、去年の鳥コンでは何の問題もなかったので、同じものを再発注して使おうということになりました。

ということで、無事にTFも終わり、あと一カ月は本番用の調整とメンテナンスに費やしていくことになります。今回の一件で、何があるかわからないと実感しました。本当に運が良かったです。本番で起こらなくてよかったです。今回のようなことが本番で起こったら悔いが残るどころか死にたくなると思うので、すべての起こりうる事象を考えて対策する必要性に気付かされました。

残り一カ月、悔いと不安を残さないように最善を尽くします。
長くなりましたが、今回はこのあたりで失礼いたします。

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 この記事へのコメント
なが: 06/30 21:40

何かが真っ二つになったとは聞いてて、日記の途中まで読んで、「なんだフェアリングか」と見事に騙され、ちょっと読み進めてΣ (゚Д゚;)ってなりましたw

まさかこんな壊れ方するとは・・・。


誰の責任でもないようなトラブルとはいえ、わりと精神的に辛くなるような出来事だったと思います・・・。

あと1カ月頑張ってください。応援してますー


7ocean: 06/30 21:56

コメントありがとうございます。

ユニバーサルジョイントは本当にびっくりしました。
飛行中や本番でなく、スターター練習のタイミングに壊れてくれたことは本当に奇跡的なタイミングでした。もしプラットホーム上で起きていたらと考えると怖くなります。

やはり、金属疲労とは怖いものですね。この経験は今後のエンジニアとしての人生で、大いに生かすべく教訓となることと存じます。もっとしっかり材料強度学を学ぶ必要性を感じました。


中村@first_step: 07/01 20:02

金属の疲労って外から進行状況や残寿命とか確認しずらいですよね
競技に使うものだと多少コストを無視してオーバーメンテナンスって手もありかも

破損したジョイントの写真をよーく見ると、、、
連結部分に球面状の磨耗が確認できます
おそらくコマとの間に回転方向のがたが発生しジョイント本体の破損部位への応力が増大していたと思われます
耐久性を重視される場合ならゴムブーツ付にしてグリス封入にするところですが重量の増加やグリスの撹拌抵抗による損失もありますから、粘度の低い潤滑油の供給と点検の実施が無難な選択かと思います


匿名: 07/02 10:01

久しぶりに日記を見たら,昔見慣れた形の金属が載ってるじゃん!
初代の頃のギヤボックスと比べてなんだかすっごい凝った肉抜きになってるなぁ・・・
肉厚も当時の感覚からしたら大丈夫か!?って思うくらい薄くなってるね
この努力の裏側に廃材となった金属塊が何個積まれているのやら・・・

ユニバーサルジョイントも,そっちで折れるんか!って思ったり,ちょっと勉強になりました。
(たぶんコクピ班の皆さんが一番勉強になったんじゃなかろーか。。。)
本番で折れなくて良かったね

毎年琵琶湖に応援行ってますんで,良いフライトを!




(C) Meister.