2017年8月の記事です。

≪2017年7月

第40回鳥人間コンテスト電装ログ

書いた人: Y.U | 17/08/23 21:00

こんばんは、元電装・操舵班ロガー担当のY.Uです。

先ほど第40回鳥人間コンテストのテレビ放送が行われました。今年は往復40kmの大記録を達成したチームをはじめとする強豪チームがひしめき、激戦が繰り広げられた大会でしたね。Meisterはディスタンス部門5位で、残念ながらダイジェストとなってしまいました...。

前回の記事でもお伝えしたように、ロガー担当最後の仕事として以下に琵琶湖でのフライトログを掲載いたします。

GPS.pngのサムネール画像



まずはGPSのログです。機体は最初プラットフォームから北西方向に向けて飛び立ち、その後は途中で進路変更もありましたが順調に飛距離を伸ばしていきました。しかし、竹生島付近にさしかかったところで一度機体の高度が海面ぎりぎりまで低下した後は、苦しい状態でのフライトが続きました。そして、まもなく17km地点に到達するかというところでパイロットの健闘むなしく着水してしまいました。公式記録は16801.28mでした。

Speed.png

続いては対気速度、対地速度のログです。対気速度に関してはフライトを通じて6m/s前後で安定していました。一方で、途中で進路を変えたことにより背風の中でのフライトとなった影響か、対地速度は6km地点通過後では9m/s前後と大きな値になっていました。

Altitude.png

高度のログです。フライト開始早々、1.5km地点と2.5km地点で高度が2m以下まで低下し着水が危ぶまれましたが、パイロットが出力を上げたりエレベータを駆使することでうまく対応してくれました。気圧式高度計はリアルタイム表示を行う場合ゼロ点の調整が難しそうですが、今回データ処理をしてみたことで想定していたよりも分解能・精度ともに優れていたことが判明しました。

Tacho.png



Power.png


クランク回転数と出力のログです。回転数は80RPM前後で安定していました。また、定常時(Timeが1000000ms~2000000msの区間)の出力の合算値についてその時間平均を求めたところ、約242Wと設計出力(240W)にかなり近い値でした。

Attitude.png

最後は姿勢角のログです。着水寸前はエレベータの操舵により機首上げの状態が続きましたが、それを除けばロール方向やピッチ方向の傾きは少なく、終始安定した姿勢で飛行できていました。

フライトログの詳細につきましては、以下のzipファイルをダウンロードして御覧いただければと思います。
Logdata_part2.zip

残念ながら4年ぶりのディスタンス部門優勝を成し遂げることはできませんでしたが、チームの力の最大限を発揮した最高のフライトだったと思います。1年間熱心に製作してきた機体が飛ぶ姿からは、多くの感動を味わうことができました。

最後になりますが、私たちが今年こうして琵琶湖の舞台に立つことができたのは、応援・支援してくださる多くの方の御存在があったからこそだと思っております。本当にありがとうございました。後輩には今年の活動で得られた反省点をしっかりと活かしてもらい、来年こそは優勝の座をつかみ取って欲しいと思います。

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