titechokbが2014年4月22日に書いた記事です。

1stTF(fromOKB)+宙三面図

書いた人: titechokb | 14/04/22 21:47 | コメント(0)

 お久しぶりです、設計のokbです。前回更新が昨年鳥コンの放映直後だったのでほぼ8か月ぶりですかね。8か月前は翼の平面形が上がって本番桁を巻き始めようか、といった感じでしたが今はTFシーズンです(どれだけ更新サボってんだよ、という話ですよね...)。まあその間に当然いろいろあったわけで、データを含めてちょいちょいTFの内容を含めて更新していこうかと思います。
 で、先日の1stTFの話。結論から言うと「『初回TF+よくない天気』にしては割といい結果」ということです。
******TFの雑多な話*********
 さてその天気。事前の天気予報では各社「日をまたぐまでは小雨、翌朝は曇り。風は6時までは3m、9時に少し強めの風が吹く。で、とりあえず寒い。」といった感じの予報を出していて、条件が悪かったのですが、出来ない事はないということでやることにしました。あとでTwitterでみると「Meisterよくやるな~」とのつぶやきが。たしかにTF後みなさん「つらかった」と口々に言ってました。
 大きくなった機体がトラックに詰められるかひやひやしたり(当然ですが載りました)、高アスペクト比な方の駆動班長さんの車が桶川に行く途中迷子になった事もあってトラックからの機体の荷卸しが遅れたり、電車組が新橋での人身事故の影響で迂回を強いられたり、まあいろいろありましたがセットアップ自体は割とスムーズに終わりました。ASU→GSUからのTFなので各班けっこう慣れた手つきです。
 そういや自分は電操班の尾翼取り付けのお手伝いをしていましたが、今年の電操は1stTFにしてトラブルなし!!大体毎回、何かしらのトラブル、もとい妖精さんのいたずらが起こるのですが、どうも今年は毎年恒例「電装待ち~」が発生しなさそうです。
 昨年は2時間位かけた事もあった重心試験を15分くらいでスパッと終わらせ(事前に東工大アリーナでの組立=ASUで重心位置を出していたためです。アリーナの職員さん、ありがとうございます)、次に回転試験。CPP(=プロペラピッチ可変機構)を動かさずに90回転(パイロットの足が90rot/min)をやって成功したため、
「CPPでピッチを下げて、100回転の試験もやろーぜ」
という話になったのですが、トラブル発生。二日前(三日前?)の水曜日の回転試験で同様のトラブルが発生しており、その時はペラ+駆動系を組み立てなおせば一応症状が出なくなったので、再セットアップすることに。そして自分と幾人かはその隙に飛行試験の準備。
 回転試験(CPP使わず90回転)が終わると即、飛行試験開始(予定より40分遅れの5:40)。昨年はトランシーバーが使い物にならないほど劣化して(見通しのよい滑走路上で400m届かない)一部連絡をLINEでやってたのですが、やや非効率ということで新しいトランシーバーを用意しました。非常に便利で効率向上が図れそうです(いじってて楽しかったというのはここだけの話)。
 始めの一本は「転がし」。グラウンドクルー間隔は滑走路中央線の1/2位、回転数(パイロットの足元)は60回転。20~30m位しか進んでないのですが大きく右に逸れて、減速の掛け声をかけるべき地点の前から「減速!」と叫んでしまうほどでした。
 次は「滑走」の予定だったのですが3本目までは「転がし」に。今度はまあ大体まっすぐ進めました。重みで垂れ下がった翼が自重を支えられるくらいの速度は出ていました(1m/sの追い風だったため、仮に飛ばそうとしてもなかなか浮かなかったはず)。
 そのあと「滑走」(パイロット回転数90rot/min、グラウンドクルー間隔は中央線の3/4くらい、浮くか浮かないかくらいの速度を出す)をやりました。これもまあ大体まっすぐ進めて、大きな揚力差もなく、グラウンドクルーもよく動けている(今年の良い点)ので全体設計的にはよかったのですが、「CPP機構がおかしい」とペラ班CPP担当と電操班長が。一応機構がどこかしらに引っかかってピッチが固定されている状態なので、「TF続行、パイロットが異変を感じたらそこでストップ」ということに。CPPがおかしいと言っている横でもペラ班長(=胴体後部を持って機体を押す係)とフレーム班長が「なんで右に行くかな~」と議論してました。
 次にもう一本滑走しようと考え、滑走路ほぼ中央で折り返し、ちょうど向かい風で滑走にはいいかなとも思っていたのですが、「向かい風、風速3m超」の(人力機には)強い風。〇ェザー〇ュースの予報値通りの風速だったのですが、例年ウェ〇ー〇ュース予報値マイナス2くらいの風だったので、「〇ェザーニュー〇の予報値がなんであってるんだよって正確ですばらしいな~」などと言いつつ、撤収にかかりました。
 撤収も風が吹いて翼解体に若干時間がかかったものの大体スムーズに進みました。開始7:00で終了が8:40くらいなので、あと15分早くおわれればちょうどいいかな(通常は7:30撤収開始、9:00完全撤収)。
 さて各々車なり電車で大岡山や家に帰るのですが、今回、現パイロット・自分・次期パイロットの三人は自転車で大岡山に戻りました。すでに鍛えて、重心測定まで寝ていた元パイロットはともかくとして、一回も寝ずに、トレーニング初めて半年たったかどうかという次期パイロットが平然とした顔でついてきたことに(しかも現パイロットと私の二人の引きに入っていない)我々二人はビビってました。来年も期待できそうです(「まだ今年の機体も浮いてないだろ」という突っ込みはその通りです)。その後大岡山についたパイロットを使いつつトラックからの荷卸しを完了させたら、ホントにTF終了。お疲れ様でした。
 TFで出た問題(CPP、地上滑走時の右旋回)は担当各班が現在対処してます。
******TFの雑多な話(オワリ)*********
 ここからの方が需要のありそうな話。"宙"の三面図の話。"そら"と聞いて、
・いろんな人たちがめぐりあう某ロボットアニメ映画(自分は多分10回以上見てると思います)
・本社が大阪の堺にある某大手スポーツ用品メーカーの商品シリーズ名(ちなみに宙のクランクは〇ura-ace、パイロットの普段使いはTi〇graです)
等々を思い出す方がいらっしゃると思いますが、一応関係ないことに公式にはなってます。
2014_SORA.pdf (2014年度機体「宙」三面図/ytv提出版)
 ぱっと見でわかるように、まず翼が長いです。そして桁が太いです。このことにより誘導抗力を大きい翼幅で下げつつ、翼桁の重量増(翼が長くなれば翼にかかる負荷が増える)を太い桁で抑えています。
 あと細かいところですが、翼取り付け位置と重心位置は、計画値や想定値が混ざっててM.A.C.35%になってませんが、その辺のところはあまり気にしないでください。現状、重心位置はパイロット直上の桁の前側先端から1840mm、翼取り付け位置は同1870mmにしています。
 機体の細かいもろもろはまた今度の機会に。ちなみに今後のTFの予定ですが、GWに金土TFと月火TFを繰り返したのち、金土TFを6月まで。ただし、5/16(金)は大学の授業が基本的にはないので、そこは木金TFにしようかどうか検討中です。

コメント(0)

この記事へのコメントはありません

コメントを書く


Copyright © 1992-2010 Meister. All rights reserved. E-mail : webmaster@meister.ne.jp