 
カーボン後縁製作 ←翼topへ
2004年度、カーボン製の後縁に挑戦し、試作をしました。(文責 野々山)
新後縁に挑戦
昨年まではバルサ、ヒノキ、スタイロで後縁材を作っていましたが、
@制作に時間と手間がかかる。
Aしかも精度が悪い。
B後縁の先が尖っていない。
という理由から、カーボンを用いて軽量、高剛性、制作容易を実現しようと計画しました。
Meisterはカーボン桁を自作しているので、その端材を流用するという恩恵を受けてコストの大幅削減ができることもメリットの一つです。
心配事は、かっこわるくなるかな…とかそんな感じ。
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カーボン焼き
まず最初にぶつかったのはプリプレグシート(FRP項目参照)を焼くこと。
できるだけ長いもの(繋ぎ目を少なく)を作りたかったので、桁製作のマンドレル(例えばアルミパイプ)のようなものが第一に必要でした。
ローコストは当初からのコンセプトなので、とりあえず倉庫をくまなく探しました。
そうしたらなんと丁度良い2m級のアルミ角柱が転がっているではありませんか!!
断面は3×4ミリ程度。大切に運び出し、ひたすら水やすり…ぴかぴか☆
離形と真空引きはFRPやエコノの方々の知識を生かして色々試したところ、離形剤をふんだんに塗り、真空ポンプを用いることに決定。
早速焼きいれを済ませ、シートを切り(結構神経使う…)ぺたっと張り、カリっと四時間半。
きれいなきれいな後縁カーボン君の登場!!
構造の悩み
去年はリブの上面の削り量を1.5mm(前縁材スペース)で100%まででしたが、カーボンにしてバルサの厚さが減った分、前縁材(プランク)との兼ね合いで不具合が生じました。
悩みぬいた結果、上面の前縁材を80%までにするという解決口を見出しました。
そうすれば後縁部での干渉が避けられる。
しかも去年まではリブの剛性の無さをカバーするために100%まで前縁材を張っていましたが、カーボンにしたことでリブの剛性もあがったので、100%まで貼る必要が無くなったのです!
これで解決。
ちなみに重量はバルサ後縁のおよそ1/3!!
怪しく計ったけど少なくとも1/2以下は保証できます。
剛性もアップしたし、カーボン扱うの楽しいし、いいことだらけでこまっちゃいます。
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接着について
カーボンとスタイロ、カーボンとカーボンは何で接着するか。
途中ではがれられてはとても困ります。
カーボンとスタイロは発泡ボンド(発泡スチロール用ボンドのこと。ハンズで売ってるものを使用)で十分でした。
カーボンの表面を荒らして丁寧に付ければ剥離することは無いでしょう。
カーボンとカーボンの接着は実験と協議の結果、普通の瞬間接着剤(倉庫に転がってる^^;)がよかったので採用。
経費削減。あとはテストフライトで様子を見るしかないですね。
ということで写真の試作品ができました。どうでしょ?
11月の後半に設計があがりました。今年もいよいよマスター製作を開始です。
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