エコノムーブ部門の紹介
エコノムーバ(Economover)とは
エコノムーバとは、省エネルギーをテーマとした競技用電気自動車のことで、いかに省エネルギーでかつ速く走れるかを競います。毎年開催されるWordEconoMoveGrandprixをはじめ、全国各地で多くの大会が開催されており、大学生だけでなく、高校生や企業、研究室など多くのチームが参戦しています。 大会では鉛蓄電池が支給され、そのエネルギーのみで制限時間内に重ねたラップ数を競います。いかにエネルギーを効率よく使い切るかがキーポイントとなります。
少しでもラップ数を重ねるためには、車体を軽く作る、空気抵抗を減らす、モータのパワーを確実に路面に伝える、バッテリーのエネルギーを制限時間いっぱいで使いきる、など様々な工夫が必要となります。 エコノムーバの燃費は、ガソリンに換算してなんと約5000km/lにも達します。
マイスター(Meister)のエコノムーブ
マイスターでは2002年からエコノムーブの製作をはじめ、2003年より大会に参戦しています。2004年からは自作のモータにもチャレンジしております。まだまだ未熟ですが、大会毎に反省点を生かし、常によりよい成績を目指しています。 (pic000が2003年の車体、pic001が2004年の車体)
これまでの主な大会の成績
- 2003年 秋田大会:43位
- 2003年 筑波大会:39位(リタイヤ)
- 2004年 秋田大会:31位
- 2004年 菅生大会:棄権
- 2004年 豊田大会:35位(リタイヤ)
マイスターのエコノムーバは、カウルは上下の2つに分かれるようになっており、車輪は前二輪、後一輪の三輪車になっています。これは、空気抵抗を減らすためにできるだけ車体をコンパクトにおさめようとしているからです。 (pic002.jpgとpic003.jpgを参照)
各パーツ紹介
モノコック
車体は、強度・剛性をフレームにもたせるのではなく、本来空力的な仕事をするカウル(外皮)に力を積極的に負担させるモノコック構造を目指しています。CFRPという素材がモノコック構造を可能にしてくれます。 ステアリング、駆動、制動: 車の駆動方法はいくつかあり、ホイールとモータが一体になっているダイレクトドライブ(DirectDrive)のほか、ギア駆動やチェン駆動などが考えられます。マイスターでは、2003年度はギアを、2004年度にはチェンとダイレクトドライブを採用しました。これらの部品はネジが使用したり、精度が必要であったりするため、アルミ合金や鉄を用います。加工は旋盤・フライス等を用いますが、自分達なりに得た技術をサークル内で代々継承するようにしています。 (pic004.jpgが駆動周り、pic005.jpgがステアリング周り)
電気系統
電気系統は、計器類とモータドライブの二つに大きく分かれます。計器類は、電流や電池電圧、速度などをドライバーに知らせると共に、レース終了後にデータの解析ができるようにログをとる役割があり, 作戦をたてる上では非常に重要です。モータドライブでは、モータの回転数やトルクを制御したり、下り坂やコーナー手前で回生(regeneration)ができるようにする、などのシステムを製作しております。どちらも、省エネルギーを考える上では非常に重要なパーツです。 (pic006.jpgがモータのコントローラ、pic007.jpgが自作モータの部品)