10月16日 学生交流会
2004年10月16日東北大学で人力飛行機の学生交流会が行われました。
各班ごとに感想をいただいたので載せておきます。
代表
学生交流会は今回で3回目です。
初めてプレゼンをやらせて頂きました。 パワーポイントを使ったのも初めてだったんですが、 いろいろと試しつつ、遊びながら作りました。 結局、ほとんどが動画だったんですが。
プレゼンを作るために心がけたことは、
- ダラダラやらない。早めに終わらす。
- 他の人が聞きたいことだけを話す。
- ネタを入れる。
の三点です。
ネタとして、滑空機部門優勝!?という言葉と、Winnyを入れたんですが…。
Winnyではあまり笑ってくれませんでしたね。
あれがオチのつもりだったのに。
あと、みんなが切望していたので、来年春の交流会はうちでやることにしました。
東大の人も言っていたとおり、プレゼンのやり方などを変えてみようかと考え中です。
とりあえず、大学紹介は基本的に配布資料に書けばいいじゃん。とかね。
時間を限定する。とかね。
あと、各班の話し合いも変えようかと。
人数が少ない大学や、あまり班ごとに分かれていない大学を考慮して、何回かメンバーチェンジができるような感じにしたいなぁと思い中。
まぁ、春のあのテンパっている時期にそんな余裕があればの話ですけど。
その前に学校側との交渉をしないとダメですよねー。
まったくめんどくさい。
設計主任
今回の交流会では機速8m/sという高速機に挑戦するというチームが多くいて驚きました。
今年は高速化の流れがあるような感じがじました。
また迎角も他のチームではうちと比べてかなり高めのようでした。
残念ながら私はのんびり飛ぶ方が好きなのでこの流れには追従しません。
それから、今年のからMeisterで挑戦することにしたシャフトドライブをWASAでも挑戦することになっていたようです。
しかもWASAのほうはすでにTFまで行える状態まで完成しているようで感心しました。
方式には多少の違いがありますがお互いうまくいくことを祈ってます。
文責 篠田
パイロット
東北大で行われた学生交流会のパイロット会に参加させていただいた1年の星埜です。
もともと自分はコクピット班に所属しているのですが、同時にパイロットを志望しているので、有益な話が聞けるかと思いパイロットの話し合いに参加しました。パイロットの交流会で主に挙げられた話題は“各チームのパイロットの取り組んでる練習”という各人最も興味をもっていると思われるものでした。僕が各チームのパイロットの話しの内容を聞いていて思ったことは、各機体の琵琶湖での目標によってトレーニング法は様々に異なり、うちのチームが盗めるようなものはあまりなかったということです。というのも、うちの機体は低速長時間飛行で優勝することを目指しているのですが、高速短時間で飛ばそうというチームも多く、鍛えたいところが食い違っていることが多かったからです。ただ自転車をこいで遠征するというトレーニング法は多くのチームで共通していました。
せっかく文章を書かせて戴いているということで、自分のことも宣伝しておきましょう。自分は現パイロット青山さんの次の代のチームのパイロットを目指している星埜といいます。僕を一目見ればわかると思いますが、体が大きいほうです。なので、パイロットとして重要なパラメーターである体重がいささか大きいです。そこで今、食事制限を設けたりして減量に取り組んでいます。最近はトレーニングとの相乗効果もあり、体重を70キロから63キロまで落としました。細かく言うと最近十日間で4キロ体重が減りました。まだまだ落とすことができそうです。と、いうのも根拠があります。あまり自慢できることではないですが体重と共に体脂肪率を計測したところ、なんと16%もありました。体力の増加は著しいものを感じてるのですが、スポーツ選手としてはありえない数字といっても過言ではないでしょう。しかし、逆に考えれば体脂肪率を10%落とせば確実に50キロ台にいくということになります。原因としては、トレーニング後の糖分の過剰摂取が考えられます。
疲労回復には糖分の補給が効果があると勉強したので、トレーニングの後、清涼飲料水やら、菓子パンなどで糖分を大量に摂取しておりましたが、これが脂肪に転移したのでは?と分析しています。実は少しほど前に体脂肪を計測したところ20%ありました。これが4%減っただけでかなりの減量効果があったのは今後への自信になります。
少々自己紹介が長くなりました。申し訳ございません。もう一度交流会を振り返ってみると、やはりどのチームのパイロットも熱い心を持ってるようでした。自分も負けないようトレーニングに励みたいと思います。以上でレポートを終わりにしたいと思います。
最後まで読んでくださり、どうもありがとうございました。
文責 星埜
Team FRP
東北大は、昨年までは30°層をいれていたが、今年からやめるそうです。ねじれに対しては、45°で良いと思いました。単純に円筒にねじれを加えると、引っ張り(圧縮)応力は、45°面が最大になると考えたからです。
接合部については桁にバルサを貼りその上からガラスで積層しているようです。うちのように接合部にテーパー部は無いけれど桁が折れるということは無いようです。(東北大の機体には、キングポストとリアスパーがあるからだろうか?)
他のチームも桁焼きの断熱材に苦労しているようでした。新聞紙とアルミホイルで断熱しているというチームもありました。今後断熱材について検討していきます。
フレーム班
コクピットフレーム部門に参加したコクピ班の福田です。
今回のコクピットフレームは、駆動系のシャフト化に向けて、東北大学のコクピットフレームの構造を見てくる、というのが一つの目標(課題?)でした。
というのは、東北大学の機体のフレームと駆動系の位置関係は、今年(あるいは来年度以降)のシャフト駆動を考えると、大いに参考になるからです。
シャフト駆動にするとき、BBは、前田より前にあることが望ましいのですが、そうするとコクピットの強度の問題が出てきます。つまり、コクピットフレームの(だいたい)四角の中でパイロットがこぐのと(つまり力のかかる点がコクピットフレームの内にある)、四角の外でパイロットがこぐのでは(同・外にある)、フレームに対する負担では後者のほうが大きくなります(この負担自体はシャフトでもチェーンでも共通)。東北大学の期待は、チェーン駆動ですが、チェーンが前田の前を通っているので、BBも前田より前にあり、上記のような位置関係になっていると思われました。そこで、そのような構造でも強度上の問題がないのか、ということを潜入調査してくる、ということになったわけです。
さて、2004年大会で飛んだ機体は、確かにチェーンは前田の前を通っていましたが、BB付近は変則的な構造になっていました。
確かにこれならBB付近の強度を保ちつつ、チェーンを前田の前に通すことができます(ちなみに、チェーンが前田の前にあるのは、パイロット保護のためだそうです。Meisterは…)。しかしこれではシャフト駆動の参考にはあまりなりません。
ちょっとがっかりしましたが、めげずに、飲み会の時間にコクピ主任と思われる人(プレゼンの司会をしてた人!)に突撃インタビューをしたところ、一昨年の機体では、まさに前田の前にBBがくっついているという構造をしていたそうです。それで構造的に問題はなかった(仮にあったとしてもそれで琵琶湖を飛んだ)ということなので、どうやらトンペイの場合は問題はなかったようです。
強度といえば、東北大学の機体は、接合部がMeisterとずいぶんちがいました。Meisterの場合、まず
- 相貫する側のパイプをやする
- 相貫する側のパイプの内側に発泡ウレタンを詰め、それをまたやする
- エポキシ接着剤で接着する
- リブをつくって接着する
- 上からエポパテを盛ってやする
- オーバーレイをする
という手順でやっていますが、東北大学では
- パイプをやする
- 接着する
- オーバーレイをする
と(思われる)手順で行っているようでした。Meisterよりずっとシンプルで軽そうですが、強度はどうですかね…
と言いつつ、Meisterの機体がコクピフレームの剛性が足りないという事実を考えると、Meisterのやりかたに無駄があるか、余計なことをして強度を落としてしまっていると考えられるかもしれません。個人的には、2.の発泡ウレタンが臭いですが…
とにかく、来年は、夏休みの早い時期に、破壊試験or強度試験をして、相貫の仕方の見直しをしたいですね。
あと、やはり東北の機体の重量の軽さを考えると、来年のMeisterの課題は、「シャフトを改良しつついかに軽量化するか」ということにあるとおもいました。
以上、コクピフレームの交流会レポートでした(拍手)。
文責 福田
シャフト班
今回の学生交流会では色々ありまして、(僕ばっか言われてますが、前の学生交流会の時の現某班主任の方もあんな感じだったかと。酔って暴れてはなかったですが…)ここで書くとさすがにまずいので真面目な内容のみ書くことにします。とりあえずシャフト駆動にするに当たって他大の意見を参考にしたかったので、シャフト駆動を採用しているチームには一通り話を聞いてみました。しかし自作で作っているチームが殆ど無く、製作上の技術的な話を聞くことはあまりできなかったです。しかし部品選定、材料選定、ギアボックスの機構など参考になる点も多くありました。その中で早稲田大学WASAが僕たちと同じく今年からドライブシャフト駆動を始め、かつ自作という全く同じ状態で、色々と情報を交換することができ、製作上での工夫や苦労などを聞くことができました。しかし僕等の試作品は強度不足で部品が壊れるという最悪の結果だったのに、WASAは試作品の段階で、120rpmまで回転させることが可能だったらしく結構へこみました。
これで、「初めてやるのに二ヵ月足らずで設計して、製作するなんてまじ無理ぽ」なんて言い訳が出来なくなってしまいました。
とりあえず実り多い交流会であったと言えるのではと思います。
次は東工大開催らしいのでお酒は控えたいと思っています…僕たちの班にはた〇よう君もいることですし。
次回学生交流会は見せても恥ずかしくない素晴らしいものを作って参加できるようがんばります。
フェアリング班
今回の東北大学での学生交流会におけるフェアリング班としては、以下の3つの質問を各大学にする予定でした。
- 風洞実験(またはそれに準じるもの)はどの様に行っているのか?
- ドアの形はどの様になっているのか?
- 横風に対する対策
実際、全ての大学の方に質問することはできませんでしたが、幸いいくつかの大学の方には質問することができました。それによると、
- に対して・・・「そんなものは行えません。」「やる予定もありません。」という意見がほとんどでした。フェアリングがあ入る風洞自体がめったにありませんし、あったとしても使えないという状況がほとんどのようです。
- に対して・・・これは東北大学さんぐらいにしか質問できなかったのですが、ドアの形に関してはうちとそんなに変わらないようです。つまり、フェアリングのリブ片側を切り取るようにしてドアにするようです。
- に対して・・・これはどこの大学でも半ば諦めのようです。何か良い対策がありましたら是非教えて下さい。よろしくお願いします。
また、逆に質問された内容・飛び交っていた質問とその答えとしては、「Q:インテイク・アウトレットの位置は?」「A:インテイクは正面につけ、アウトレットは上とインテイクからの直線上に配置する。」、「Q:銀フィルムをピンと張らせるために、アイロンをかけると変な方向に縮んでしまうが、何か良い方法はないか?」「Q:(うちでは銀フィルムにアイロンをかけたりしないので、)よく分かりません。」「Q:発泡の削り出しには何を用いていますか?」「Q:薄刃、やすり、回転紙やすりなどです。」
さらに、東北大学さんの作業場を見学させていただきました。その中で、特に目についたのが、横リブの作り方でした。うちはバルサを積層したものを用いますが、東北大学さんはバルサをH字型に組み合わせて横リブにしているようです。これは、後で行う予定のリブ実験で試してみる価値のあるものだと思います。
以上、簡単ではありましたが、学生交流会でのフェアリング班の報告とさせていただきます。東北大学さんをはじめ、各大学の皆さん、本当にお世話になりました。どうもありがとうございました。
翼班
プレゼン
各大学のプレゼンでは、いろいろ参考になりました。特にCFRP外皮構造や独特なリブの肉抜き、DAI翼型の使用など特徴的なものがありました。検討して、応用できそうなものがあれば、採用してみたいと思います。時々寝ててごめんなさい(-_-)zzz
作業場見学
東北大のスライサーはなかなか良かったです。自重で落とすタイプのスライサーで、シンプルで使いやすそうでした。できたらマイスターでも製作してみたいと思います。(ね?>1年生)
また前縁(プランク)についてはスタイロブロックをマスターに合わせて4ミリ厚に切り出していました。剛性は十分で、翼型を忠実に再現することに成功していました。問題点としては、重量増加、スタイロの莫大な消費、大量のマスター製作があげられると思います。マイスターでも前縁の剛性不足が問題になっているので、参考になりました。要検討です。
最後に、一番感じたことはマイスターの環境の良さです。はっきり言って、恵まれすぎ^^;この環境を活かして、精度の良い製作を行なっていきたいと思います。頑張るぞ〜)^o^(
文責 鮫島
プロペラ班
今回の学生交流会はプロペラ班主任がタイに行くということで出席しなかったため代理で報告します。
まず、主催である東北大のプロペラを見せてもらいました。うちは型を作ってからプロペラの外皮をカーボンで作成しているのですが、東北大のものは木で直接作っているものなので、あまり接点がなくて残念でした。他のカーボンを使っているチームもプリプレグでないので外皮の強度については、新しいことはあまりありませんでした(カーボンプリプレグ製を広めなきゃ!)。
次に、プロペラ設計方法の話をしました。話をしたほとんどすべてのチームが同じような方法でした。
にもかかわらず、交流会後に横浜国立大のプロペラを見せてもらったところ、うちのものとは翼型は違うのですが、形がけっこう違った感じで、翼型だけの違いでこんなに違うものなのか、それとも作成プログラムの実装方法の違いによるものなのかよく分かりませんでした。もし実装方法の違いによるものだとしたらとても興味深いものなので、時間のあるとき(引退したら、かな!?なるべく早くにやるけど)横浜国立大の翼型のデータでプログラムを実行してみようかと思います。
全体的にどこのチームも(うちもか...)設計方法の改良より材質、作成方法のほうを重視してばかりなので、少しさびしいです。近年、設計方法の変化がほとんどない...なにか革新的な方法はないものか?
文責 プロペラ設計 宮村祐一
操縦・電装班
今回の交流会は26チーム出席ということもあり、非常ににぎやかでした。今回もうち(電装)は「尾翼・操舵」の集まりに出させてもらいました。
今回参考にしたかったポイントはV字周り。去年の剛性不足を補うのにベストな方法を探していたので、いろいろ今回は聞こうと思っていました。・・・のわりにしっかり聞けたのは東北大さんだけでした・・・。いや、ほかの話に夢中になっちゃって・・・。
東北大さんのV字ですが、とにかく硬かった!バルサをカーボン板で囲んで、それをオーバーレイしてくっつけているのでV字自体が曲がることはまずなさそうでした。うちが苦労している水平垂直出しもジグを巧く使っているようでした。参考にしたいです。
ほか、やはり計測器類の話もたくさん聞けました。うちは機速計に市販のロータリーエンコーダ(回転を検知するユニット)を使っているのですが、光学式マウスの発光&受信のユニット部分を利用しているチームが結構いました。今度からそれと同じ方式の回転計を製作するつもりなので大いに参考になりました。スリットの穴の数とか。
やはりどのチームも苦戦しているのが「パイロットが見やすい表示機を作る」ことのようです。MeisterではLCDのようなものを使っているのですが、やはりキモは取り付け位置のようです。表示系にしろ、操縦桿にしろ、最良の取り付け位置を選ぶことが機能性を向上させる最大の手段のようです。
操縦桿についてもさまざまな話が聞けました。やはりまず重要なのはパイロットさんの実際の操縦法を知ることのようです。ラダーの切り方、エレベータの使い方などにあわせた設計がベストのようです。実際うちの操縦桿にロータリーダンパーが入っているのも、それを考慮したからでしょう。
最後になりましたが、今回交流会に呼んでくださった東北大さん、ならびに各チームの参加者の皆様、ありがとうございました。また次回もよろしくお願いします!
文責 比嘉康貴