2010年12月の記事です。
書いた人: TKD | 10/12/12 20:55
書いた人: TKD | 10/12/06 02:23
はじめまして。2011年度のエコノ代表です。
今日は祝賀会に参加してきました。
アドバイスをくださった先輩方、本当にありがとうございました。大変勉強になりました。
私エコノ代表は車班で活動しています。これから1年間、車班とエレキ、2年と1年の間の潤滑油として働ていきたいと思います。
今年度の最大の課題は、5月の秋田大会に向けて車体を完成させることです。というのも、車班の製作が未だ始まっていません。これは例年に比べて2カ月ほど遅れています。エレキ主任も言っていますが、テストランは絶対にしたいので、「4月中旬にテストラン」を目標に製作していきたいと思っています。ブログのほうも、車班主任と協力して更新していきますので、どうか厳しい目で見守ってください。
ここからは操舵設計として
今年の操舵設計のメインコンセプトは
①前後輪操舵
②前輪が「キングピン角=0° かつ キングピンオフセット=0°」
③昇降式ホイール
の3点です。設計が心配なので、包み隠さず公開します。危なっかしい点があれば、指摘していただけると助かります。
①について
前輪の舵角を抑えるために後輪操舵を導入します。下図は後輪のリンク機構を上から見た簡単な概念図です。学科は材料系(2類)なので、うまい図ではありませんがこれで勘弁してください。
後輪操舵の概念図
平行四辺形の一辺をシャフトと見立て、その対辺の中心をロッドエンドなどでバルクヘッドに固定します。この機構なら、シャフトの回転中心が移動しないので、ホイールの回転中心が常に地面との設置点を通るようにできるかなと考えています。回転軸を二つ設置したのも、ホイールの回転中心がぶれないようにするためです。
もちろんこれは2次元の話で、実際は負のキャスターをつけたいので、もう少し複雑になります。
また、アライメントを考える際に、2004年度入学のOBさんが残してくれた「アッカーマン解析」なる解析ソフトを活用したいと思っています。このソフト、OBさんが自分でプログラミングしたそうです。すごいですね。
もちろん、この世代の車体は前輪のみで操舵しているので、前後輪操舵用に使い方をアレンジします。OBさんいわく、このソフトは転舵中心が後輪シャフト(固定されてる)の延長線上にあるとして計算しているそうです。ということは、前後輪操舵にするときに転舵中心が前輪と後輪の中心線上にあると仮定すれば、ホイールベースを入力する欄に実際の半分の値を入力することで、前輪の左右の機構がうまくいっているか解析してくれるはずです。あとは、前輪の舵角に対する後輪の舵角を「転舵中心が前後輪の中心線上」という条件で計算してやればアッカーマン機構を実現することができます。
例のソフトを知らない人には通じにくかったかもしれません。すいません。
②について
キングピン角をつけると転舵時にポジティブキャンバー(逆ハの字)が付いてしまうのでは?という疑問から、キングピン角は0°にしたいと思いました。キャンバーが付くと効率が悪くなってしまうし、それがポジティブキャンバーであれば旋回性能も悪くなってしまいます。
逆にキングピン角を負にして、転舵時にネガティブキャンバーが付くようにしようかとも考えましたが、設計と製作が面倒になるので今回は見送りました。
キングピン角が0°と言っても、キングピンオフセットも0にしたいと考えています。理由としては
・キングピンオフセットが大きいと段差を乗り越えるときにハンドルを取られてしまう
・キングピンオフセットが0なら、アッカーマン機構を考えやすい
の2点でした。このキングピンオフセットを0にする方法も2通り思いついていて
・ディスクホイールを採用して、ディスクを外側へオフセットさせる
・リンク機構で仮想軸を作る(アイシンさんの受け売り)
今のところディスクホイールを作成する方法を採用しようと考えています。
ディスクホイールはリムとハブは金属で、ディスク部分のみCFRPで作成します。ディスクの製作だけは作業が進んでいるので、その画像をアップします。基本的にUDを使い、ハブにねじ止めする部分とリムに接着する部分はクロスで補強しています。プライ構成は、中心にまず円形のクロスを2枚はり(2枚目の写真に跡が見えます)、その上に長方形に切ったUDを45°ずらしながら4枚はりました。さらに台形のクロスを8枚はり、正八角形が出来上がります。片側はこれで完成で、12ミリのロハセルを挟んだサンドイッチ構造にしました。
ただ、今日の祝賀会でOBさんからアドバイスを頂いたので、もう一度設計しなおしたいと思います。今回のディスクは破壊試験をしてデータを得ようかと思います。
③については後日
今度からはもっと小出しにしていきたいと思います。
先週取り組んでいたディスクホイールですが、だめでした。