第二回桁破壊試験(一回目の追試験)
試験の様子
結局、前回の破壊試験では折れなかった1本目の桁をもう一度折り直す羽目になりました。
今回は桁を固定するためのロープを1箇所に集中させかつ重りの数も桁にぶら下げられる限界の量まで用意しました。
(この時点で実はFRP班の人は知らないが桁をコンクリートの床に落としてしまう事件がありました。)
前回の破壊試験同様に順番に重りを吊り下げていきました。
1個、2個、3個・・・・順調に第1回破壊試験と同じデータが出てきています。
4個、5個、と順調に重りをふやしていく・・・・バン!
折れた!と思いきや桁に重りを吊るすためのすずらんテープが切れていました。
そのため桁の片側が藤棚に激突して端っこにクラックができてしまいました。
これで桁がかなり傷んでしまいもう一度実験してもあまりいい結果はでないんじゃないかと思いつつ重りと紐を修理してもらいました。
いろいろやってるうちに結構おそくになってしまいました。
暗くならないうちにと気を取り直して重りをかけ直しました。
10個、11個、12個・・・だんだん暗くなってきました。
15個、16個、17個・・・32個。やった!全部かけた!?
え?ええ〜!?なんで折れないの?
もうここまできたら計算間違いを疑いたくなってきました。
しかし、桁のたわみかたからしてもう折れてもいいはずです。
泣く泣く重りを内側から外側に移動してもらうことにしました。
ただ今回は限界までかけているのであまり移動できません。
それでもあと少しで折れるはずだということで1個移動してもらいました。
ん・・・だめです。
じゃあ、あと1個だけ。あともう1個。結局これでも折れませんでした。
あたりはもう真っ暗でインコが騒がしく鳴いています。
もういっそうのこと手で力をかけて折ってしまおうかと思いました。
しかし、FRP班が重りをあと1個作ってくれるというので申し訳ないがそれを待つことにしました。
大急ぎで重りを用意している間に次の重りをかけたときの応力を計算していました。
そして弾性率の計算のしなおしでもとやっているときいきなり何の前触れもなく桁が折れました。
何も触っていないのに本当に突然折れました。
あまりに唐突だったためFRP班はだれも見ていませんでした。私も下を向いていました。
運悪くカメラも動いていませんでした。
反省
今回の破断応力は1.79GPaでした。(後にシートの厚みのミスが見つかり1.7GPa程度に訂正)
破断面をみても座屈を起こした風はなくほとんど理想状態で折れたようでした。
過去にもここまで強い桁はありませんでした。
ここまで強い桁をつくってくれたFRP班に感謝です。
さて次回の桁破壊試験は今回の桁の45度層を90度に変えています。
はたして45度の効果はあるのでしょうか?