タイ行きメンバーによる感想
前半組み フレーム班神谷による感想
人力飛行機部門、コックピット班主任の神谷です。タイでの展示に行ってきました。
もうご存知の方も多いかと思いますが、タイで開催された"Thailand Science Tech 2004"で人力飛行機"Halcyon"とソーラーカー"Silver Fluke"を展示しました。
タイ政府から東工大に何か展示出展してほしいとの依頼があり、東工大副学長からの要請でMeisterがタイで展示することになりました。
まず今回私たちが参加した展示会について説明したいと思います。
この展示会はタイ政府主催の科学技術全般にわたる展示会でした。タイ国内外の研究機関や企業がロボット、エネルギー、先進材料等、テーマごとに展示を行っていました。
NASAやJAXAの展示ブースもあり、世界的にも規模の大きな展示会だったと思います。
会場は"IMPACT"という名のホールで、非常に広く、幕張メッセを超える規模だったと思います。
その中で私たちは人力飛行機、ソーラーカーをそれぞれ、National Metal and Materials Technology Center(MTEC)、National Electronics and Computer Technology Center(NECTEC)のブースの一部として展示を行いました。
日程は15日〜18日が学生、研究者限定公開、19日が国王訪問、20日〜23日が一般公開でした。
会期が長いことから、私たちは前半、後半の2組に分けてタイに行きました。
前半組は、人力飛行機部門から神谷、小林、柴田が、ソーラーカーチームから松田と山田が13日〜20日に行きました。機体、車体の組み立て及び、学生相手の説明を担当しました。
後半組は、人力飛行機部門から青山と有馬が、ソーラーカーチームから正木と引き続き松田が、一般向けの説明と機体、車体の解体を担当しました。
Meister顧問の井上先生は13日〜25日まで通して行きました。
では、人力飛行機についてだけですが、タイでの出来事を簡単に報告したいと思います。
現地時間の13日15時ごろタイに到着しました。当初の予定では空港から直接会場に向かいそのまま組み立てにはいることになっていましたが、なにかの手違いで、人力飛行機、ソーラーカー共にまだ届いていなくて、結局深夜から組み立てを開始することになりました。
22時ごろ荷物が届いたとのことで会場入りしたのですが、初めて会場を目の当たりにして、会場のあまりの大きさに驚きました。
少しの手違いはあったものの無事荷物も届き、梱包を解いて組み立てを始めようかと思っていた矢先に、大事件が発生しました。梱包用にラックを覆うように木枠が作られていたのですが、その木枠の支柱と板が固定されていなく、木枠を解体する際に支柱が翼に落下しリブがかなりの損傷を受けました。言葉よりも見ればどのくらい損傷を受けたかは分かると思います。
やむを得ず翼を修復しなければならなくなってしまった上に、15日からの公開に間に合わせなければならないので、13日深夜〜14日早朝にかけて徹夜で修復をがんばりました。具体的には左翼側A、Cのリブがそれぞれ10本〜20本、B、Dも数本折れていました。14日7時にはなんとか修復を終えることができました。
修復が終わったのも束の間、14日昼からすぐに機体の組み立てが始まりました。慣れない現地スタッフや徹夜の疲れにも関わらず、組み立てはスムーズに運び、特に何のトラブルもないまま約3時間ほどで組み立てが完了しました。当初の予定では10mの高さまでワイヤーで吊り上げて展示する予定でしたが、修復をしていてもはや吊り上げるための時間がなくなっていたこともあり、3mの翼台のようなものに置いて展示することになりました。 いろいろありましたが、15日の朝までには展示ブースもできあがりなんとか公開に間に合いました。左翼の修復も少し見ただけではわからない程度まで見栄えは整えることができました。
公開が始まると、予想以上の来客数でした。タクシン首相が学生はこの展示会を見に行きなさいという指示を公式に出しているらしく、学校が社会見学の一環として学生を連れてきているようでした。小学生から大学生、なぜかタイ国軍の軍人までが見学に来ました。中にはかなり興味を持ったらしく、2時間近く質問攻めをしてくる学生もいました。やはりタイでは初めて目にするもののようで誰もが驚いていました。参考までに主に聞かれた質問を紹介します。
- 重さはどれくらいか。
- 主翼の長さはどれくらいか。
- 動力はなにか。モーターでも積んでいるのか。
- 本当に人間の力だけで飛べるのか。
- 作るのにいくらかかるのか。
- どれくらいの距離を飛ぶのか。
- どれくらいの高度を飛ぶのか。
- どんな目的で作っているのか。
よく聞かれたわけではないのですが、こんな質問もありました。
- スタイロを合成する時の"chemical reaction"を教えてほしい。
- このプリプレグシートを売ってほしいのだけど、いくらなら売ってくれるか。(見本にプリプレグシートの切れ端を持っていっていました。)
- この機体を売ってほしい。
- メールアドレスを教えてください。
私たちは誰もタイ語が話せないので、MTECからタイ語で説明してくれるスタッフが時々きてくれたので、なんとかなりました。でもその人がいつもいたというわけではなかったので、やはり自分たちで英語で説明することが多かったです。英会話には慣れていないだけに、身振り手振りや筆談も交えながら説明しました。
19日にはタイ国王が展示会場におみえになりました。国王が見るコースはあらかじめ決められていて、ソーラーカーはブースの中で国王が立ち止まられて見学、人力飛行機は遠くからご覧になるだけという予定でした。ソーラーカーは予定通り見学されたようでした。人力飛行機は向かい側にあるブースの中からご覧になるだけの予定だったのですが、光栄にも国王が興味を持たれて、かなりの長時間にわたりご覧になっていました。通常国王が一般人に向かって話しかけられたりすることはないらしいのですが、パイロットは誰だとおっしゃられて、青山(次期パイロット)が国王の下に呼ばれることもありました。後ほど聞いた話では、タイ国民でも国王を見ることすら一生に一度あるかないかというほど国王にお目にかかるのは光栄なことだそうです。
以上が前半組からの報告です。一般公開後の報告は後半組からあります。
前半組み FRP班小林による感想
「ただでタイに行ける!」
こんな軽い気持ちでタイの展示に行きたいと言ってしまったのが、そもそもの始まりでした。いや、Meisterに「タイで機体を展示しないか」という依頼が来てから、実際の展示の一ヶ月前くらいまでは、一部の人(たぶん堀江君と篠田君)を除いて大部分の人は、こんな軽い感じでタイでの展示を捉えていたと思います。俺もその一人で、海外はおろか飛行機に乗ったことすらない俺は、当然行きたいと言ってしまったわけです。しかしよくよく話を聞いてみると、タイの国に招かれたということでかなり大規模な展示であり、途中で首相や国王まで来るとかなんとか・・・・。そのころにはもう、
「いや、じ、実験とかあるし、やっぱりやめ・・・・。」
とは言い出せない状況にあり、結局期待というより大きな不安を抱えたままタイに行くことになってしまいました。
なんといっても一番の不安は、機体の組み立てでした。いつもは勝手が分かっている多くのメンバーと組み立てるわけですが、今回はたったの3人。現地のスッタフに手伝ってもらうとはいえ、それはあくまでも機体の保持。テール、翼、尾翼、主翼胴、全部の接合をたった3人でやらなくてはならず、
「いったいどのくらい時間がかかるんだろう?」
と、かなり大変な作業になりそうでした。しかも俺にとってはこれが一番問題だったのですが、現地スタッフは日本語が通じない!ということは様々な指示だしは全部英語。組み立ての感じをつかむため、事前に3人で組み立てをし、その時指示も英語でやったのですが、なんか俺一人だけ惨敗のような気が・・・。たまちゃんもしばっつも意外と英語しゃべれるのね。ハハハハハ・・・・。いや、これには正直焦りました。そのため初めての飛行機も感動を味わう間もなく(実際は乗ってしまえばこんなもんかって感じでしたが)、指示出しの英語を考える始末。まあそんなこんなで、あっという間に6時間の空の旅も終わり、俺は無事にタイへ到着しました。たまちゃんはいきなり死にましたが・・・。
事前の話では「着いたらすぐに機体の組み立てだよ。」と聞いていたので、すぐ展示会場に行くものかと思いきや、
「まだ機体が到着してないんですよ。だいたい夜の10時くらいには着きます。」
その時点で午後3時。いや、まずこれには驚かされました。いきなり言ってること違ってるし。まあしょうがないから、とりあえずホテルで一休み。ちなみにホテルはいいホテルでした。安全面も十分だし、日本とそんなに変わらない感じです。ただ朝飯がいつも同じバイキングで飽きましたが。その後、夕食を奢ってくれるというので、初めての本場のタイ料理を食べに行きました。実は、日本にいるときに
ということで、タイ料理の店に行っていたんですが、とにかく辛い!しかも致命的なことに、「ナンプラーのにおいが駄目」ということで、料理に関してはかなり不安があったのですが、実際タイで食べた料理は意外とおいしかったです。まあ辛いのはやっぱり辛いんですけどね。要するに、辛くないのを食べれば大丈夫なわけで、なんとかやっていけそうな感じはしました。
そしておいしい夕食も終わり、いよいよ展示会場に行ってまた驚きました。とにかくでかい!少なくとも幕張メッセよりはでかいということで、そこからも展示の規模がうかがい知れました。さらに驚いたのが、展示は2日後には始まるというのに、ぜんぜん展示会場の準備がされていないということです。こんなことは日本ではありえないと思います。国民性の違いというか、タイの人はよく言えばおおらか、悪く言えば適当というか、全体的に楽観的な感じがしました。で、肝心の機体はというと、木枠で梱包されたそれらしきものが2つ届いていて、スタッフの人たちがタイ語でいろいろ話し合いながらその梱包を解こうとがんばってくれているので、
と人任せなことをいって待っていました。しかし、これがそもそもの間違いだったのです。一枚、二枚と取り外されていく木枠。そして左右の木枠を外そうとしたその瞬間、
いや、夏休み返上でがんばってくれた皆、特に翼班の人たちごめんなさい。まさかあそこで上の梁みたいなのが落ちるとは。俺はその瞬間をはっきり見てしまいましたよ。なんか見ている光景がスローになっていく感じ。もうぶっちゃけ、その瞬間タイでの展示は終わったと思いました。実際その場にいなかったら分からないかもしれないですけど、まじでひどかったです。言い訳させてもらえるなら、あれは梱包会社の落ち度でした。他にも翼を突き破って釘入ってたしね。うん、まあそういうことにしといてください。それから3人でどうするか話し合った結果、幸い翼班のしばっつもいることだし、折れたリブをジグソーパズルみたいにつなぎ合わせてなんとか修復できそうだったんで、それが終わり次第展示するということにしました。で、Meisterの得意技、
の開始です。タイに来てまで徹夜で作業するはめになるとは・・・・。しかも前日は朝早く起き、飛行機に6時間も乗り、壊れた機体の修復でテンションも最悪とくれば、もうこれ以上ないくらいハードな作業でした。たまちゃんは機内食が当たったらしく、体調悪そうだし。本当にかわいそうでした。でもそこはさすがハードな作業に慣れたMeisterだけあって、当初の予定よりもだいぶ早く、朝の4時くらいには修復完了!はっきり言って、見栄えはぜんぜん良くないですが、それはしょうがないということで。一応展示できるようになっただけでもましと思ってください。
まあ普通ならここで良かった良かったとなるわけですが、そうはならないのが今回のタイでの展示。今度は機体の展示方法について、問題が噴出しました。そもそも事前の予定では、機体はワイヤーで吊って10mの高さに展示するということでした。俺たちも、「それなら修復が汚くても見えないだろう。」と思い、かなりやっつけ作業をしたわけです。しかしよくよく話を聞いてみると、機械の都合で機体を同時に(地面に対して平行に)持ち上げられないとのこと。つまり例えば、右翼を先に少し上げ、次に左翼を少し上げ、また次に右翼を少し上げと、かなり機体に無理をさせないと10mの高さまで持ち上げられないというのです。こちらとしても出来れば機体を危険な目に合わせたくはないので、一度は吊るさず地上に展示するということでまとまりました。が、地上に置くとどうしても修復した汚い部分が見えてしまい、俺たちも
というような気持ちにだんだんとなっていきました。事実、俺たちはそのくらいの誇りを持てる美しい機体の製作はしているつもりです。このときの気持ちはうまく表現できませんが、やっぱりこの機体を見たタイの人たちに、
「こんなボロい飛行機が飛ぶわけないだろ。」
とは思ってほしくなくて、やるからには、感動を与えるような機体を展示したかったわけです。そのため、なんとか10mの高さに吊るせないか交渉してみました。タイの人たちは10mの高さに展示したときに、上から機体が落ちてくることを心配していたようですが、「そんなことはない!」と力説すると、意外と簡単にOKの返事がもらえました。さてここまでですでに、吊るす→置く→吊るすと予定が二転三転しているわけですが、最終的には展示の直前にもう一転して、「3mの翼台に置く」という「吊るす」と「置く」の中間のような案に落ち着きました。Meisterの人はもうご存知だとは思いますし、ここまで長々と言えばもう誰でもお分かりかと思いますが、タイの人たちのこの国民性!計画なんてものは、合ってないようなものです。基本的にはとりあえず何でもやってみて、駄目ならその時考え直す。そのため計画は二転三転なんて当たり前。合言葉は、
いや、国民性の違いを如実に実感できたわけだし、そのお気楽さは少しは見習いたいけど・・・・・。もう少し計画性があってもねぇ。特にMTECの所長さん。所長なのに、なぜか一番お気楽だし。まあこんなんで、長い長いタイでの一日目は、現地時間の朝6時という意味不明な時間に終了したわけです。
さて朝6時に終了ということは、始まりも意味不明なわけで、タイでの2日目は現地時間午後3時開始。約18時間後には確実に展示が開始するわけで、今日こそ本当に機体の組み立てです。最初のほうでも言ったと思いますが、おそらくこれが一番問題となるだろうと不安でいっぱいだったのですが・・・・?いざ始まってみるとテール、尾翼など3人で出来るものはいたって楽勝に終わり、最難間の翼接合ですら速攻で終了。しばっつお疲れ様でした。そして一番多くの人に指示出しが必要な翼胴接合も、さほど苦もなく終わりました。実際一番の問題はその暑さだったくらいです。何でこんなに楽勝だったかと言うと、なんと言っても通訳してくれる人の存在が大きかったです。所長さんに始まり、新山先生、行宗さん、ペラキットさん(東大出身でMTECの中間管理職的存在の人。今回は本当に大変そうでした。おそらく一番お世話になった人です。)など、タイ語と日本語を話せる人が意外と多くいたため、少し分かりにくい指示もある程度的確に伝わったと思います。さらに俺が一番恐れていた英語の問題も、原点に戻ることであっさりと解決しました。それは当然、ジェスチャー、というやつです。あとは片言の英語。特に便利だったのは「like this」で、俺はほとんどこれしか使ってなかったような・・・。この二つさえあれば、当初の不安などなんのその、もうまったく問題ありませんでした。というか英語通じてないスタッフもいたしね。いや〜、やはり同じ人間同士だけあって、いざとなったら身振り手振りでなんとかなるもんだ。さて、そんなこんなで機体の組み立てはなんと3時間で終了!驚異的な早さでした。
しかし、当然このままなんの問題もなく終わるわけもなく、先ほど話した「3mの翼台」というのが曲者でした。とりあえず、組み立てがこんなに早く終わるとは思っていなかったため、肝心のその翼台がまだできずしばらく待機。その間に、とうとうたまちゃんはご臨終。先に帰ってホテルで休むという事態になってしまいました。どんまい、たまちゃん。そしてようやく夜の9時ごろに、鉄製ですごく重くてでかい翼台完成。まあここまではあんまりたいした問題ではないのですが、ここから例の計画性のなさが露呈します。まず機体を3mの翼台の上に乗せる方法ですが、適当な高さの台の上に人が乗って、その人たちが機体を3m近くまで持ち上げ、その下から翼台を入れるというありきたりな方法です。しかし何が問題かというと、その台ね。なぜか机とかではなく、建築現場の足場みたいな骨組みだけの台で、安定感などまったくなし。
と思いながらも、ここまでくれば「やっぱりね」という感じでした。相変わらず、とりあえず実行あるのみなわけで、そりゃ当然問題も発生するわ。この台のせいでいろいろと説明するのは難しい問題が出てくるわけですが、最終的には多少危険でもこの台を使ってやろうということになりました。もう一種の賭けです。つまり何事も、
というやつです。タイに来て2日目。俺たちは早くもタイ化してしまいました。そして、30人を越えるスタッフの人たちに手伝ってもらい、ついに、
ここまで様々な紆余曲折を経て、やっと展示ができたわけで、このときはさすがに感動しました。現地スタッフの人たちも少しは感動してくれたみたいで、それもうれしかったです。展示された自分たちの機体は美しいかったですしね。まあ細部を見なければですけど・・・・。手伝ってくれた多くの人たちには本当に感謝しています。ありがとうございました。
さて翌日からいよいよ展示の始まりです。とは言っても一般公開は19日かららしく、俺たち前半組みのお相手はほとんど学生ばかり。後半組みに比べても、そんなに混雑はしていなかったようです。そんな中でも手強かったのは、Royal Thai Air Force Academyの学生とカセサート大学の学生でしょうか。どちらの学生も英語は当然話せるわけで、それだけで俺なんか駄目だというのに、かなり専門的なことも聞いてきました。空軍学校の学生は飛行機に興味があるわけですし、またカセサート大学のほうは来年人力飛行機を本気で作りたいらしいので、まあ当然といえば当然ですね。そんな時俺は、ペラキットさんに通訳してもらうか、たまちゃんとしばっつにお任せです。実は俺は英語をあまりしゃべってないような気が・・・・。いや、そんなことない・・・・と思いたい。言い訳させてもらうなら、タイ人の英語は聞き取りにくいわけです。でも他の2人は会話が成立していたような・・・・?ごめんなさい。俺あまり役に立ってなかったですね。はい。俺が話していた英語は基本的に、
実は、タイの人は英語話せない人が大部分で、みんなこれで苦笑いしながら逃げていきます。そんなわけで俺はほとんどこれで対処していたわけです。後はもう勢いです。勢い。例のごとくジェスチャーを交えたり、「carbon」「Foam polystyrene」と片言の英語で何とかしたり、もしくは「サワディカップ(挨拶の言葉)」「コープクンカップ(ありがとう)」とタイ語話してみたりすればなんとかなる。本当はもっと多くの人に人力飛行機を知ってほしかったけど、俺では役不足でした。その点は本当にごめんなさい。
とはいえ、そんなごまかしが通じない相手も当然いるわけです。実際、学生はなんとかなった。でも例えば航空評論家。スタイロの化学的合成法?
俺だけでなく、3人ともおそらくそう思ったことでしょう。それ以外にも、3面図を見てああだこうだ永遠と質問してきて、本当に困りました。幸いその時はペラキットさんがいてくれたので、どうにかこうにか切り抜けて、最終的には3面図などお土産を差し上げて帰っていただきました。
「いや〜さすがにこんな人はもう来ないだろう。」
と思っていたら・・・・・キター!
まず英語が聞き取りにくい。なんかこんなようなこと言ってたけど・・・?しかもそのときは最悪なことに、しばっつと俺しかいない状況。
「We are English beginners. So please speak more slowly.」
と言ってもなかなか引き下がらず、今度はジェスチャー交えてきたよ。おいおい。それによるとどうやら、高温下での水平桁の曲げ強度、曲げ弾性率、引っ張り強度、引っ張り弾性率、せん断強度なんかを知りたかったらしいけど、
というわけで、しばらくおろおろしていたら帰っちゃいました。何はともあれ良かった。おそらくこの人が、俺が受けた中で一番すごい質問をしてきたのではないでしょうか。
しかしこんな人はごく一部しかいなかったです。しかも展示が進むに連れ、ペラキットさんやコンパニオンの方々がすごい人力飛行機に詳しくなっていき、俺たちがいろいろ言わなくてもたいていの質問には答えられるようになっていたので、最後のほうはかなり楽でした。ちなみにコンパニオンの人がたくさんいましたが、どの人もかなり美人でした。タイ語はおろか英語もろくに話せない俺は、当然仲良くなりようもなかったわけですが、機械宇宙学科の井○教授などは英語が話せるのをいいことに、メアド聞きまくってすごかったです。○上先生最高。あとソーラーの○○さんもジョイちゃん(コンパニオンの一人)といろいろあって、なかなか楽しませてもらいました。
それに対して俺たちはというと、人気があったのは中高生に対してのみ・・・。しかもただ日本人というだけで人気があったような気が・・・。彼女たちはある意味、さっきの航空評論家なんかよりもすごかったです。言葉の壁なんてなんのその。やれサインしてくれだの、やれ写真撮らせてくれだの、俺たちのサインや写真なんてどうするんでしょうね?ただ俺たちの中でも一番人気があったのは、やはりしばっつでしょう。何人もの女の子からアドレスを聞かれ、写真もツーショットで撮り、まあぶっちゃけ羨ましかったよ。うん。その中でも特にラリータちゃん。確かに彼女は可愛かった。結婚式にはぜひ呼んでください。ちなみにある女子高生4人組みによると、しばっつはタイで人気のある顔らしい。その会話から抜粋。
女子高生「彼(しばっつ)はジャニーズの誰かに似ているわ。彼はタイで人気のある顔よ。」
女子高生「ちなみにあなた(俺)は韓国の俳優に似ているわ。」
俺「名前は?(ドキドキ)」
女子高生「知らない・・・・・。」
(あっそうですか。いや、別に何かを期待していたわけじゃないですよ。うん。ぜんぜん気にしてないです。どうせ俺なんてそんなもんです。)
この女子高生4人はかなり長いこと俺たちと話していて、さらにこんな追い討ちもかけられました。
女子高生「今、彼女はいるの?」
俺たち「・・・・・いや、3人ともいないけど・・・・。」
女子高生「なんで?」
(いや、なんでって言われても。そんなことこっちが聞きたいわ!俺なんか彼女いない歴21年の大ベテランですよ(さすがに言わなかったけど)。というか女の子とこんなに長い時間話していたのも、本当に久々だっての。)
これには参りました。まあ楽しかったけどね。女子高生可愛かったし。そんなこんなでタイでの展示は、朝7時から夜の7時くらいまでのハードスケジュールにもかかわらず、組み立てに比べ順調だったといえるのではないでしょうか。タイの人も本物の人力飛行機を見て、いろいろと感じてくれたと思います。それならば、とにかく成功でしょう。こうしてタイでの5日目までが終了です。
6日目はタクシン首相がいらっしゃるということで、はりきってお出迎え・・・・・というわけではなく、タクシン首相は無視で観光です。本当にそれでいいのかとも思いましたが、所長さんを始め皆さんいいと言うので、観光です。まあ展示にはあまり関係ない上、レポートとして流すのにはふさわしくない内容も含まれているため、適当にカットします。
一応行った場所は、エメラルド寺院と暁の寺院、後は○o○○。寺院は確かにすごかったですが、まああくまで観光地といった感じで、そんなに感動するほどのものでもありませんでした。それよりもやはり○o○○。いや〜なんというか発展途上国のパワーというか、とにかく僕はカルチャーショックを受けました。本当にここというか、この国はすごい。やっぱり物価もものすごく安いしね。とにかく観光もネタが満載ですので、いろいろ聞きたい人は直接聞いてください。あまり暴走しないうちに、最終日に突入。
最終日は今回の展示のメインイベント、国王がいらっしゃるわけです。そもそもタイの国王は戦前の日本の天皇みたいなお方らしく、一般人はほとんど直接お目にかかることはできないそうです。ペラキットさんも今回始めてお目にかかるということで、俺たちはすごく幸運なわけです。そのため服装は当然スーツで正装。まず会場に入るだけでも、いちいちチェックを受けたりで一苦労でした。そして会場には銃を常に携帯し、なぜか剣を抜刀してうろうろする国営軍がうじゃうじゃ。一種異様な雰囲気です。しかし俺たちのような外国人は、特別に無礼なことをしなければ特に問題ないらしく、そこまでいろいろと注意されることはありませんでした。写真は撮るなとか、国王の前では動くなしゃべるな程度です。ただ人力と違って、ソーラーの前は国王がもろに通るので、かなり細かいことを言われていたみたいですが。お疲れ様です。そんなわけで、国王が他のブースを見て回る間の待ち時間はかなりリラックスムード。ただ異様に長く待たされました。そしていよいよ国王登場!まあ雰囲気は日本の天皇と同じ感じで、優しそうな印象を受けました。なんと、人力飛行機に少し興味を持ってくれたらしく、2,3質問をされたらしいです。答えたのは側近の方でしたけどね。そしてこれは事前に分かっていたことなのですが、
と質問をされました。この時の青山くんったら・・・・。事前に質問されると分かっていながら、もうガチガチ。歩き方とかも変だったし、挨拶も変に体育会系でした。そうなるのもわかるけどね。お疲れ様でした。そして、おそらく2時間くらい待たされたにもかかわらず、国王は5分くらいで次のブースに行ってしまいました。実際、俺は国王の偉大さとかいまいちピンと来ない日本人なだけに、それほどすごい出来事という実感は今もまだありません。おそらく本当に名誉なことだったのかもしれませんが、まあ日本人には永久に分からないことなのかもしれません。それよりも国王が人力飛行機に多少なりとも興味を持ってくれたことが、素直にうれしかったです。
さてここまでで、長かったようで短かったタイでの一週間もすべて終わりです。初日から機体損壊やら計画の変更やらいろいろ大変でしたが、とにかく、自分たちの機体がタイの人々になんらかの感動を与えられたようなら、わざわざタイまで来て展示した甲斐があったというものです。かなりいい加減な気持ちでタイに行きたいと言ってしまったわけですが、結果として最高の経験を体験させてもらいました。Meisterとしても2回目の海外進出になったわけですが、かなり貴重な経験になったのではないでしょうか。あまり役にたたなかったような気がする俺ですが、その経験の一翼を担えたことは光栄です。最後に、俺にこんな経験をさせてくれた多くの人たち、めんどうな交渉をしてくれた堀江君と篠田君、壊れた機体の修復をがんばってくれた翼とフェアリングを始めとするMeisterのメンバー、タイで散々お世話になったペラキットさんを始めとするスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。ついでにたまちゃんとしばっつ、英語しゃべれず迷惑かけました。また機会がみんなであったらタイに行きたいですな。では長々と稚拙な文章、お粗末さまでした。
前半組み 翼班柴田による感想
サワディーカップ.
はい,タイを大いに満喫した柴田です.
行く先々でネタにされ,会う人々にネタにされ,BBSでもMLでもネタにされ…
面白いこと書けといわれましても,もう限界・ネタ枯です.ごめん,八味ちゃん.
だいたい,みなさん,もう十分楽しんだっしょ?
同じ話を繰り返しても虚しいだけです.そもそも,
OBOGさんやゲストの方が読みたいのは,オレのつまらないバカ話なんかじゃないだろうし.
ということでここでは,「オレ」じゃなくて「Meister」がタイで何をやってきたかをまとめます.
と言っても,前半組なもんで,後半のことは詳しくないです.
後半の一般公開と,今回のタイ派遣の核心である,Halcyonを寄贈したくだりの詳しい説明は,後半組のレポートをご覧ください.
Thailand Science-Tech 2004 について
Meisterの Solar Car "Silver Fluke" と人力飛行機 "Halcyon" が展示されたのは
Thailand Science-Tech 2004 というタイの科学技術の博覧会です.
タイ王国政府科学技術省が主催で,とても大がかりな博覧会でした.
まずは公式ホムペwww.thaiscience2004.comを見ましょう.
英語版を開き,DiagramとかMapとかいうアイコンをクリックすると会場の案内が見ることができます.
(会場は IMPACT ARENA というところで,幕張メッセみたいなところです.cf. www.impact.co.th)
Silver Fluke が展示されたのは,案内図の右のほう,Hall 1 の青色のエリアです.
このエリアはエネルギー技術関係の展示をしていました.主にソーラーエネルギーについてです.
ソーラーエネルギーを利用した生活はこんな感じですよ,みたいなのが展示されていました.
タイでは今,ソーラーエネルギーがアツイようで,東工大もいっしょに研究しているらしい.☆電電万歳☆
Silver Fluke はここの主役で,大人気でした.Hall 2 の広場やアリーナ裏の駐車場を走ったりしました.
走った後回送するときは多くの人を引き連れ,さらに人だかりがまた人を呼ぶといった感じでした.
ここのコンパニオンもまた,大人気でした☆
Halcyon が展示されたのは,案内図中央,Hall 4 の紫色のエリアです.
案内図の説明にもちゃんと,"Human Powered Airplane from Japan"と2度繰り返して載っています.
このエリアはMTEC(エムテック)という国立研究所が担当していました.
Hall 4 は「目」のように3ブロックに分かれていて,案内図下方の入口から見て(目↑な感じ),
手前のブロックは紙飛行機を作って飛ばして遊ぶ広場,中央のブロックはいろいろなロボットの紹介.
そしてその奥にHalcyonが両翼を広げていました.
Halcyonは,タイのカセサート大学の飛行船の隣に展示されました.
案内図ではHalcyonは奥の方を向いていますが,実際は入口(図の下方)の方を向いていました.
もともと,高さ10mに天井から吊るす予定でしたが,天井近くは空調の風が強く危険なので,急遽,
置いて展示することになりました.王様・お后様がおいでになられるので,できる限り安全にしなきゃ!
しかし,床に置くと遠くから見えないし,開梱の時の傷痕が目立つので,脚を急造し高さ3mに上げました.
この高さが絶妙でした.高すぎず低すぎず,前を通る人の目に留まりやすかったと思います.
興味をもった方が指差して質問するのにも丁度よい距離だったんじゃないかと…
一般公開前だったので,会場に来るのは主に学生・マニア・社会科見学の中高生でした.
本当に多くの方に興味を持ってもらい,いろいろな質問をされました.
材料についての質問が一番多かったです.これもカーボンか?とか.
スタイロは polystyrene です.Styrofoamといっても通じませんでした.LONGMANのバカー!!
一番多いだろうと予想していた,製作手順・過程に関する質問はあまりされなかったです.
とあるマニアに,スタイロの合成方法を聞かれましたが… 化学反応式を教えてくれって,むりぽ!
19日は会場は閉鎖されました.なぜなら,王様・お后様・首相がおいでになるからです.
日本やイギリスとは違い,タイでは王室はとても尊敬されています.カリスマです.
その王様がおいでになるということは,とても大変なことです.タイ全土が注目します.
それなのに,青山ったら…‥
午後5時半ごろ,到着されました.会場の空気が変わりました,まさに静寂です.
王様・お后様・首相は場内用の車で予め決まっているコースを回ります.
Silver Fluke のブースの真ん前に,御一行の車列がとまる予定でした.
ソーラーチームは,そりゃもう,気合が入ります.走ってみろとか言われたりして…
展示スタッフはみなダークスーツ・ブレザー・制服でしたが,松田さんだけは気合の赤のピットスーツ!
しかし残念ながら,カメラマンの群れが邪魔で Silver Fluke はあまり目立たなかったそうです.
この失敗を生かして,Halcyonの前にはカメラマンを入れないようにしました.
御一行のコースはHalcyonの前は通らず,10mくらい離れた所を通ります.
ロボットの展示パネルの間からHalcyonが見える場所が停車予定地点でした.
というより,正しくは,停車位置からHalcyonが見えるようにパネルを移動しました.
8時頃,ゆっくりと車列がロボットのエリアに入って来,さらっとロボットの前を通過,予定の所に停車.
カメラマンは排除されてたので,Halcyonの雄姿が王様の目に飛び込んだことでしょう.
カセサート大学の教授がHalcyonとMeisterを紹介してくれました.
Meisterのメンバーは教授の後ろに整列して控えていました.
説明が終わり最敬礼,車列がゆっくりと動きだしました,が…
すぐさま,王様がもう一度車を止め,Halcyonを指して教授に何か質問されました.
すると教授が振り返って「PILOT!」と号令.
青山は王様の御前に出,御一行に紹介されました.☆祝青山☆
Special Thanks for MTEC
MTECはタイの国立の材料系(らしい)の研究所です.cf. www.mtec.or.jp
金属だけではなく,CFRPや高分子材も対象で,東工大で言うと2,3類にあたる分野です.
と思いきや,ロボットも作ったりしているので4類も入りそうです.
他に,NECTEC(ネクテック)とBIOTEC(バイオテック)という研究所があります.
電気とコンピュータのNECTECはぴったし5類にあたる分野の研究所.
BIOTECは7類とおもいきや違い,農学系バイオテクノロジーが主.タイは農業が盛んですから.
この3兄弟は,筑波みたいな学研都市にあるサイエンスパークというところに並んでいます.
東工大のタイ事務所もこのサイエンスパークの本館にあります.
やはり筑波のように,何から何まで新しくてデカく広くてきれいです.
今回,MeisterはMTECにとてもお世話になりました.
まさに至れり尽くせりでした.
MTECの多くの職員の方にMeisterの展示をお手伝いいただきました.
本当にどうもありがとうございました.m(_ _)m
会場外でもいろいろお世話になりました♪
ごちそうさまでした.ぜひまた!!(笑)
さようなら Halcyon
この度,Halcyonは人力飛行機の伝道師となります.
鳥コンで悪天候・不運に見舞われ不完全燃焼のHalcyonに,このまま倉庫で腐ろうかというとき,最期に大役が…
伝道師なんて怪しい役を超え,カセサート大と東工大の友好のキッカケとなるかもしれません♪
とりあえず,来春の学生交流会が国際化か?
International Birdman Rally なんていう立派な名前のある鳥コンが,その名にふさわしい大会となる?
多くの可能性を託し,Halcyonとお別れです.
おしまい
コープクンカップ.
後半組み パイロット青山による感想
タイ科学技術週間 初日(18日)タイ入国16時
飛行機を降りた瞬間ムワッときた。真夏の日本でクーラーの効いた部屋から30度の世界に出るときのあの感覚。
まさに日本のあのムシムシした真夏にそっくりでした。飛行機で6時間、長いようでそうでもなかった。
日本語字幕の映画を2本、機内食を食べて、外を眺めていたら意外とすぐについた。
タイに着くと行宗さんが迎えに来てくれていてホテルへ向かった。道路は車でごった返し、車はTOYOTA、MITUBISHI、ISUZU何でもござれ、たまにベンツとかも…これから1週間お世話になる運転手さん(名前は知らないけど…)の運転テクにびびらされ一路ホテルへ、ロビーでいきなりオールバックお兄ちゃん相手に英語でとまどい、笑顔でごまかし、Meister,Toukoudai,とか意味不明な事繰り返してたら何とか通じてひと安心。
歓迎パーティーのためにバンコクへタクシーで40分。料金は400円くらいか?やす…
バンコクのコカとか言う鍋料理店で所長さんたちと夕飯をおごってもらい前半組みと合流、そしてぱっぽんに繰り出すのであった。
二日目(19日)
午後から国王様が来るというので12時までは自由時間たま&中&自分でバンコクへ繰り足した…
はいいものの開店時間になってもお店があかずフラフラふらふらタイ人は朝はよわいらしい…
なんだかんだで結局会場に着いたのが2時くらい初めての見る会場のでかさにビビリつつお仕事初日。
国王様がお見えになるからといって会場で待つこと6時間!最初は3時とか言っててやっぱ6時とか言われて結局8時…
国王様は普通のおじさまだったけどその行列が凄かった。
カートの後ろには白い軍服に身を包みサーベルを片手にしたとっても偉そうな方々がぞろぞろと、そしてその後ろには丸いヘルメットに金ピカの槍みたいなのをつけたものを被っている国王直属の兵たちがウヨウヨと…待ちに待った国王様は調度Halcyonの前でとまられて眺め話を聞く事5分ほど…
他のとことかほぼ素通りだったのでかなり良かったかと…(というか他のところかなりかわいそう…あんなに待ったのに、素通りか…)
いきなりパイロットは?と呼ばれビビル俺。焦って汗って前に出てガチョンガチョンシャキーン!
みたいな礼をしてしまいました。国王様は優しそうだったけどその周りが恐かったです…。
三日目〜六日目(20〜23日)
一般開放初日。先日の国王様の訪問は全国生中継だったらしく激しく混みました。
というか結局最終日まで客足は減ることはありませんでした。
平日のはずなのに家族連れでぞろぞろと、ピラキッドさんになぜタイ人は平日なのにこんなに来れるのか聞いたら、う〜んわかりません…だと
朝の8時から夜の9時まで、タイ語の質問にはCan you speak English?とあしらい、英語の質問には適当に Yah Carbon fiber とか答え、英語だかタイ語だか何言ってんだかわからん人が来たらピラキッドさんに助けてビームを送る日々、12時と5時になる必ずと俺と有馬君しかいないのに机の上には10個程の弁当が…二つ食えと言わんばかりに広げられた弁当を横目になんとかひとつで切り抜けようとタイミングを見計らう俺。
最終日前日片付けの打ち合わせ中にHalcyonを置いていかないかとかいう話になり、急遽手配。前々からなんとなく2年生の中でもそんな話はでていたのでHalcyonを置いていく事に…
持って帰りたくはあったけど輸送費ん百万とか言われると、うぅぅ…という感じでカセサートの方も大歓迎だというのでHalcyonのタイ残留が決定してしまった。
最終日はお客さんがまだいるにも関わらず6時くらいに片付け開始、カセサート大学の学生15人程に手伝ってもらい30分くらいで片付けは終了してしまいました。
会場もみるみるうちに片されていき10時くらいには6割がた片付けも終了していた。これでタイでのお仕事も終了。英語と弁当に苦しみながら過ごした4日間でした。
七日目(24日)
カセサート大学に行くという話もあったが結局その話もなくなり一日フリーに、マーケットを2,3個まわり、夜は高級ホテルのレストランで食事を済ませ(井上先生ごちそうさまでした)
…そして、再びぱっぽんへ繰り出すのであった。
八日目(25日)
こうして僕のタイ派遣はぱっぽんに始まりぱっぽんで終わりました。車の排気ガスとか蒸し暑さとかナンプラーとか曲者は結構ありましたがタイは最高でした。
卒業旅行タイ行くってのもありだな〜。みんなどうすか?
後半組み プロペラ班有馬による感想
今回タイへ後半組(18〜25日)として行ってきた有馬です。今回の展示は想像以上の規模で人力、ソーラーともに大好評でした。
僕らがタイについて二日目にはタイの国王、王女様が会場に来られました。タイでは王族は今でもかなり尊敬されていて、その日は一般人は会場には入れないなど厳重な警備の中でのご来場でした。他にも沢山の展示があったのですがあまりには立ち止まらず、ちらっと見る程度でした。しかし人力飛行機には興味を示していただき、飛行機を見てタイ語だったのでわからなかったですが何か質問をされていました。次の日からは一般公開が始まり、大勢の人に機体を見てもらうことが出来ました。朝から展示終了まで、鳥人間コンテストを写したテレビの前から人だかりが消えることは無いほどの好評振りでした。おそらく五万人以上の人に機体を見てもらえたと思います。タイ語で説明して下さる方が付いていたのですが興味を直接持って話しかけてくる人も大勢いて、自分の拙い英語での説明を熱心に聞いてくれました。うまく言いたいことが伝えられず大変でしたが、英語を使いタイ人とコミュニケーションをとるという貴重な体験が出来ました。
最後の機体解体スムーズに終わり、機体展示は大成功だったと言えると思います。
また24日は完全にフリーな日で一日中観光をすることが出来ました。マーケットを回り、美味しいタイ料理を食べることもでき、タイを満喫できました。
今回なんだか長いようで短い八日間でした。大変なこともありましたが、とても楽しいいい思い出になりました。