人力飛行機部門 操縦・電装班
主任紹介
名前 | |
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比嘉 康貴 |
操縦・電装班主任挨拶
操縦電装班・主任の比嘉です。
去年の鳥コンはトラブルが多発し、電装的にはどうにかこうにか、といった感じのフライトになりました。
しかし主任の対応能力のおかげでトラブルも無事に対処でき、ロガーもしっかり動きました。
操縦系統もTFでの問題点をしっかり修正でき、結果パイロットの見事な操縦を演出することができました。
来年はこれほどのことをできるのだろうか、と私は今現在もかなりのプレッシャーを抱えています。
しかしとりあえず、やれることをやるだけです。
今年は後輩も意欲的で成長も早く、いい仕事ができそうです。その前に自分が必要な知識を身につけないと・・・
V字(尾翼とテールビームの接合部)についてもまだまだ改良の余地はありそうです。
電装の従来の機器も、見直して最良と思える選択をしていきます。新しいパラメータを測定してみることも検討しています。
とにかくやることはいっぱいあります。
今年もMeisterと機体のために、そして自分たちの夢のために。最高の操縦電装にして見せます!皆さんよろしくお願いします。
仕事と展望
操縦電装の仕事
この班の仕事は大きく分けて二つ、「データ収集のユニットの作成」と「機体の操縦システムの作成」です。
- データ収集のユニットの作成
- Meisterでは機体に機速や高度などのデータを飛行中に記録しています。そのためのユニットを電装班で作っています。 去年データを取ったのは「回転数」「高度」「機速」「舵角」の四つです。 そしてこれらのデータを記録する(ログをとる)ロガーを含めたユニットを電装班では作っています。
- 機体の操縦システムの作成
- Meisterでは現在尾翼の操作をフライ・バイ・ワイヤ方式でやっています。 尾翼にはそれぞれ一台ずつサーボモーターがついていて、そのモーターの位相で尾翼の切れ角を制御しています。 そのためのシステム、つまりパイロットの手元の操縦桿から情報を受け取り、サーボに伝えて実際に動かす一連のシステムを作るのも電装班の仕事です。 また、テールビームと尾翼桁の接合部、およびその周辺の作成も担当しています。 そのためコクピ班でもないのにカーボンやすったり翼班でもないのにスタイロリブ切ったりしてます(笑)。
今年の展望
去年の反省点
- 機速計の校正があまり精度がなく正確な値を出していたかわからない
- 回転計がクランクについているためペラの回転数とは一致していない可能性が高い
- 回転計のデータを取る周期が長く、粗い
- V字が弱く垂直の効きが弱かった。リブをつけて改善されたがV字自体がでかくなりすぎた
- 相当減ったもののまだ尾翼は静止時に微小振動を繰り返すことがある
主な変更点
- 機速計の校正キットを作成する
- 回転計の方式を変える(九月現在検討中)
- V字を見直してみる(九月現在実験中)
- 全体としてノイズに強いシステムを作る
検討中の事案として
- 舵角計が現在はサーボに行くデータを読んでいるものなので物理的なものにする
- 新しい計器をつけてみる
作業報告
V字製作レポート
9/13(月)、第一回V字作成作業
結果、惨敗。
エポキシを作るときの薬剤の比率が間違っていた(というか秤がイカレていたらしい)のが原因です。
含浸中にクロスがひどいことに・・・(T_T)
9/14(火)、第二回(?)V字作成作業
・・・・不戦敗。
はじめようとしたら薬品がありませんでした。
9/15(水)、第三回V字作成作業
とりあえずこの日は真空引きまでいけたのだけど、途中でエポキシがまた変なことになったりして大変でした。
9/16(木)に開封してみましたが、まぁ硬度や強度自体はなかなかで、エポもしっかり硬化していました。
しかしブリーザーを盛大に巻き込んで硬化していたのでまともには使えないようです。
翼型V字
すこし変わった試みとして翼型V字を製作してみました。
翼型V字とは言っても実際は丸みのかかった台形のような断面です。
この翼型V字を使えばV字にわざわざフェアリングをつけずに済みスリムで軽量になります。
まあ、翼型V字を作ったのは空気抵抗を減らすためではありませんが。
翼型V字は2つ作りました。1つ目はコア材にディミニセルという発泡剤を使いました。
これはコア材を台形に加工するのが容易であるためです。
積層の際にも少し工夫を加えました。曲面にディミニセルを追従させるときにうまく追従せずどうしても浮いてしまいます。
それを防ぐために真空引きする前にケブラーの糸で押さえつけて浮きを防ぎました。
これが以外にうまくいって積層が少し楽になりました。
完成したV字は見た目はなかなかいいものが出来上がりました。
強度としてはディミニセルの厚みが足りなかったせいもありあまり満足のいくものではありませんでした。
また重量もハニカムよりは多少重いものになりました。
ハニカムがもし使えるならやはりハニカムの方がよさげです。
しかし、ハニカムは直感的にわかるように加工が非常に難しいものです。
ではどうしたらいいのかと考えて見ましたがあまりいい案が思い浮かばないので切れ端を使って実際にいろいろ試してみました。
すると意外とうまく加工できることがわかりました。
すこしコツが要りますがコツさえつかめればなんてことはありません。
さっそくハニカムを加工してV字を作ってみました。
ディミニセルに比べてやはり加工しづらく曲面に追従しづらいものでした。
そのかわり出来上がったものは格段と強度が高いものになりました。
お、いいなぁこれは結構使えそうです。
(注意:V字を翼型にしたのは見た目や空気抵抗を減らすためではありません。)